尋問不手際猫隊長
「ちょっとソッチに寄り道シマス」 |
「むっふふーん」 |
「むむっ?!」 |
「ヘンなオバサンを紐で引っ張った猫が」 |
「コッチに来た!!」 |
「あのぅ、西からお越しデスね?」 |
「どうしよう?」 「向こうに走るか」 |
「でも、コイツトロそうだよな」 |
「エート、ちょっと旅券を拝見?」 |
「アレ?!」 |
「ちょっと旅券を・・・」 |
「・・・・・・・・」 「行っちゃッタ」 |
お天道様に現を抜かし不手際働く猫隊長。 同じ任務をこなすにも晴天ならば尚良しと数歩もゆかずに横道逸れて斜め向かいの家の前、ごろりごろりと転がって、天気良くとも悪くとも身の入らない猫隊長。 コンクリートの日向の匂いを家まで持って帰ろうと仕事もせずに土産の手配についつい精出す隊長を、向こうの家の門の中からじっと窺う瞳あり。 こりゃ失態と猫隊長、急ぎ駆け寄りご挨拶。引き紐つけてニンゲン連れた怪しい猫を訝って困惑顔の雉猫は、パスポートなぞ気にするよりも妙なお伴を連れて来るなと、そそくさ退路を見極めてひとこともなくご退場。 置いてきぼりの隊長が密入国者と気づく頃には最早雉猫見当たらず、越境尋問免除哉。 |
「・・・ひょっとして密入国?」 |
【蛇足的余談】 この雉猫は以前登場した雉ノ介ではなく別の猫。ごろ太が越境未遂に終わった西の階段の上から時折やって来る、雉ノ介よりひとまわり小柄な若い猫である。 紐でオバサンを引いて歩くおかしな猫に尋問されても左程怯む様子もなく睨み返して来るあたり、雉ノ介のような貫禄はまだないもののなかなか強気な、将来有望株である。 命名できるほど彼を知らないので、今のところ名前はまだない(笑)。 |
【お詫び】
現在、コメントへのお返事はできる範囲でですが翌日の記事の最後でしています。
コメントのお返しもできたりできなかったり、できなかったりしてます(^^;)。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。
*シャンプー直後の雨中散歩もアレですが、ごろ太にはシャンプーの翌日に砂埃の中で念入りに転がる
という前科があるので、むしろ雨のほうがマシなような気がしないでもないです。ははは。
シャンプーのカホリは猫にとってはヘンなニオイだからして、なんとか落としてしまいたいらしい。
自分から得体の知れぬニオイがぷんぷんして、自分が自分じゃなくなったような心持ちなのかもですね。
昨日の記事のコメントへの個別のお返事ありまーす。
スポンサーサイト
| 外猫・他所猫・地域猫 | 21:00 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑