ごろ太三昧

(雑種猫ごろ太の乳母日傘な日々)

2009年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年01月

| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

除夜の甘え寝


頬押しつけての上


不細工顔で眠る


時折のびたり


甘えたり


開いた指と


寄り添う手足と


薄紅透かせた三角耳と




頬押しつけて除夜の子、昏昏眠る温き
ゆうべ見送りそびれたからとて年は待たずに流れゆく。今年最後のお務めと夜警を終えた隊長は玄関扉を入った途端職務忘れて仔顔。おしゃぶりシャツに着替えた乳母に布団の上でちゃくちゃく甘え喉鳴らす音消えた頃、そのままいつしか白河夜船。

胡座の乳母が動けぬままで昏昏眠る子を見遣れば、薄茶の柔毛に覆われていと温かきその身体、時折のびたり甘えたり。薄紅透かした三角耳には眠りにつれて温もってゆく紅き血潮の通り道、幾筋あるかと数えるうちにだんだん瞼が重くなる。

やがて通りに除夜の鐘。冴えた空気を震わせて、冬木の梢を微かに揺らして憂いも涙も包み込み、過去の方へと溶けてゆく。夜空を照らす満月が皆満ち足りているだろうかと家々の屋根を見守りながら、大つごもりの広い背中をさあ後少しと押してゆく。

昏昏眠れ除夜の子。目覚めし君を待つものは足跡のないまっさらな年。
お伴のつける足跡が君の踏みゆく足跡の隣にいつもありますようにと、胡座をかいた修行の僧はうつらうつらと経を読む。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。



 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ
スポンサーサイト

| 眠る猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

晦日の夜廻り


空にぽつんと一番星


隊長、今宵も行きますか?


「もちろんデス!」


「今は玉座に上がりマス!」


「異常ないカナ?」


「ムムッ!」


「このあたりがアヤシイ」



意気込み忘れて去る年に背中見られた隊長。
の茜が地平に溶けて暮空仰げば一番星が電線に捕まらぬよう高みを目指して急ぎ足。空も今年もみるみる暮れて気づけば残すはあと1日。今宵もやはり廻りすると隊長は日が沈むまで玄関先に待機して、空に浮かんだ一番星を確かめてからご出発。

隣の家の門松の松葉の匂いを一頻り楽しんだ後向かうのは、西に聳える階段玉座。あの天辺から逝く年が身軽になったその足で町内貫く急坂を過ぎる背中を見送るのだと、尤もらしい意気込みをふもとで熱く語り終えるとお伴も続けと駆け上る。

コンクリートのきざはしを勢いづいて上るうち熱く語った意気込みはそのポケットからこぼれ落ち、久方振りの玉座の向こうの見慣れぬ景色に気を取られ、挙げ句の果てにそこの茂みに怪しい輩が潜んでいると見送り忘れて嗅ぎ回る。
一番星を追いかけながら月がいよいよ満ち満ちてそろそろ空を上ってく。隊長に見送られたらどうして挨拶したものだろうと逡巡していた逝く年が、茂みを覗くの背中に今が好機と小走りでに紛れた上着の裾をちらりと見たよな見ないよな。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

藪から蛇とは


「なんだかが気になりマス」

091229-2.jpg
「何か居るはずなんだケド」

091229-3.jpg
「むーん」                「ソッチ?」

091229-4.jpg
「コッチかも!」

091229-5.jpg
「何も出て来ない・・・」

091229-6.jpg
坊ちゃん、ホラホラ!

091226-7.jpg
「むむっ?!」




退屈顔を慰めようと藪から蛇の出来心。
夜回り中の坊ちゃんがつと立ち止まったその場所は我が家ののフェンス際。なんだかが気になると頻りに中を覗いた後でに戻ると仰せになるのでフェンスの中へと逆戻り。
この辺りから音がしたのだとの奥まで馳せ参じたがヤモリの姿のあるはずも小さな羽虫の飛ぶはずもなく、草の葉だけが折からの風に時折揺れるだけ。

諦めつかぬ坊ちゃんは確かに何か居たのだと、丸い背中で座り込んだり、敷き詰められた羊歯の枯葉に踏み入り茂みを見つめたり。辛抱強くアンテナを張り巡らせて待ち侘びて、やっぱり何も出ては来ないと憂い浮かべた眼差しに、うっかり「坊ちゃんホラホラ」と落ちた酸塊の枯れ枝で茂み突付いてカサコソと何かの気配を演出したのは間を繋ぎたい出来心。
忽ちその目輝きを増し、今何者かが門扉の外へ忍び歩きで逃げていったと急いで後を追いかけて、フェンスの向こうを凝視する。

諦めつかねば終わらない警備なのだと知りながら、余計なことをしたばっかりには再び期待して、不審な輩はどこに消えたと背中丸めて座り込む。藪から蛇とはこのことなりけり。

091226-8.jpg

「ムムムッ?!」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 庭と猫 | 21:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

肉球乾けば-2


坊ちゃんは賢いスーパーですよねぇ

091228-2.jpg
「スーパー・・・」

091228-3.jpg
「おだてられても」

091228-4.jpg
「ダマされないゾ!」

091228-5.jpg
「キーック!」              「アリャッ?!」

091228-6.jpg
「スーパーなのに弱い?」





難なく蹴りを交わされてスーパーは思案顔。
上目遣いで雲行きの怪しくなった坊ちゃんをスーパーだと煽て称して、左のお次は右の手、カサカサ罅の入っていた忘れちゃならぬ手根球。せっせと指を動かして蜜蝋軟膏塗り込める。
後の足へと進む頃、ご機嫌だった坊ちゃんがなにやら剣呑顔になり騙されないぞとキック。
なんのそれしき蹴られるものかと乳母は巧みにキックを交わして、何もなかったような顔して薄紅色の肉球にひたすら軟膏塗りたくり、遊ぶつもりの坊ちゃんにたまにはひらりと肩透かし。

スーパー猫なら乳母にも勝てると勝負に挑んだ坊ちゃんはなにやら合点のゆかぬ顔。そんなら何がスーパーなのかと考えているその隙に、乳母は軟膏塗り終えてよくできましたとしたり顔。
今日の勝負は乳母の勝ち。窓の外ではコツコツと坂道急ぐハイヒール。墨染色に藍を浮かべて暮れゆく冬の星月夜。勝って終わらぬ掟通りにこれから相撲でひと勝負
(軟膏の儀式のご褒美はオヤツでもモンプチでもなく遊びです。よって呪文もナシ。)





【蛇足的補足】
写真のクリームは犬用として売られていた。軟膏のような見た目と裏腹に案外さらっとしているからか、無頓着なごろ太は塗った後も特に気にする様子を見せない。ついでにそこらじゅうに油の足跡がついたということもないように思う。

091228-7.jpg

原料は蜜蝋とオイル。もしオイルに各種ハーブなどから抽出された成分が添加されている場合、猫にとって害になることがあるので要注意。
(猫の身体につけたものはほぼ確実に猫の口に入ります)
『天然ハーブ』などと書かれていると身体に安全という錯覚を起こしがちだが、薬草の成分というのはヒトにとっても薬にもなれば毒にもなる。

犬に比べて猫は植物由来のこうした成分が体内に入ってもうまく代謝できず、毒素が小さな肝臓に蓄積されてしまうらしい。油に溶けたものは殊更害になりやすいので、猫に使うものには余計な成分の入っていないものが吉。
ハーブ入りのクリームよりは鉱物油のワセリンの方がはるかに安全。
(因みに、蜜蝋が蜂蜜などにアレルギーのある猫にとって安全かどうかは調べがついていません。ご存知の方ご教示ください。こちらに付記します)


  *アルプスの雪山でお散歩を楽しむティエタ女王陛下
   オリーブオイルでお手入れしてもらっているそうです!
   厭がって舐めてもビタミンEの補給になって一石二鳥。
   これがいちばん安全確実なお手入れ方法かも。
   ビタミンEも補給して若さと美貌を保つとはさすが女王。
   そして、さすがアルプスの知恵(?)。
   油の足跡は・・・ことによるとちょっとはつくかも(笑)。
   (tieta4uさん、ありがとうございました ^^)

蛇足の蛇足ながら、猫にメンソレータムは使ってはいけない。
サリチル酸という成分が毒になるためだが、歯磨き粉や湿布などにも案外含まれている。ついでになぜかこの手の製品のスースーしたニオイを好む猫が結構いるようだが、口には入らないように注意した方がいいのかも。

  

昨日の記事の続きです





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 徒然猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

肉球乾けば-1


「コレ何ダッケ?」

091227-3.jpg
肉球クリームですよ、坊ちゃん

091227-4.jpg
「コレが・・・」               「ナカナカ」

091227-5.jpg
「気持ちイイ」

091227-6.jpg
「エ?コッチもデスカ?」

091227-7.jpg
「むむーん・・・」





己の手荒れは構わぬが、羽二重餅は断固死守。
硝子を透かして窓辺に漂う冬晴れの朝の光を楽しみながらタワーでまどろむ坊ちゃんの、淡紅色した手のひらを惚れ惚れしながら眺めるうちにはたと気づいたことがある。梅の花から少し離れた一人ぼっちの手根球だけ薄い表皮に罅入って、なにやらカサカサ乾き気味。
091227-1.jpg

(見えにくいけれど手根球がカサカサ)

これはイカンと思い立ち、散歩済ませて日が暮れてゴハンも食べてご機嫌の特等席の坊ちゃんを膝の上へと拘束し、取り出だしたる銀の容器は是肉球蜜蝋軟膏也。
通りを歩く犬の手足の裏は硬くなり、硬くなるほど何を踏んでも怪我をしにくくなるというのに軟膏塗るとは正気の沙汰かと我が連れ合いが呆れようとも、乳母は一向気に留めぬ。薄紅色の柔らかな羽二重餅と見紛う程の手指であって欲しいのだ。あかぎれ霜焼け罅割れなんぞ飼いの手にあってはならぬ。過保護と言って笑わば笑え。阿呆と呼ぶなら呼べばいい。

蜂蜜色した軟膏を乳母の指からの指へと滑らすように塗りたくる。足拭き嫌いの坊ちゃんもコレはなかなか気持ちがいいと瞼を閉じて寛ぐが、反対側の手を取ると雲行き怪しくなりにけり。
はてさて続きはどうなるか、それは明日のお楽しみ。





【蛇足的補足】
ニンゲンは他のどんな動物よりも皮膚がヤワで苦痛にも弱いと聞く。の足裏の感受性がどの程度のものなのか実感が湧かないが、何を踏んでも案外平気で熱い鉄板などを少しくらい踏んでも気づかずに火傷を負うことがあるという話だから、皮膚が外傷を負っても苦痛はさほどではないのだろうか?

雪の上を散歩するが霜焼けになったという話もまだ聞かないけれど、その程度のことでいちいち霜焼けになっていたら雪国のは狩りにも行かれなくなるから、そうそう霜焼けてもいられぬはず。そう思いながらも皮膚の表面に油分がついていれば多少の保護と保温にもなるだろうという、完全なる自己満足。
ついでに油を塗ってから拭くと汚れがきれいに取れるのだが、これに耐えた後で足まで拭かれたらさすがのごろ太も怒りそうなのでそれはガマン(笑)。

ごろ太は無頓着な猫なのでニンゲンのこうした下らぬ自己満足にもつき合いがいいが、猫が厭がるようならゆめゆめ無理強いなさらぬようお願いしたい。
クリームについてはまた明日。

  

明日の記事に続きます





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 徒然猫 | 21:00 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

冬の夜廻り猫


「マッチ1本火事のもとデスから」

091226-2.jpg
廻りが必要デス!」

091226-3.jpg
「吸殻ナシッ」                「煙ナシッ」

091226-4.jpg
「ソーダ!アッチも確かめないと!」

091226-5.jpg
「侵入者ナシッ!」

091226-6.jpg
「まだまだココで」           「見張ってなくちゃ」




宵月の後姿を見送ってと佇む凪通り。
四温日和が来た途端、己の使命を思い出したか「戸締り用心火の用心、警が肝心」と俄かに張り切る隊長。巷の家は雨戸を閉ざし一際暗い道は静まり返って寒の凪。
お附きの照らす灯りを追って、どこぞに吸殻落ちていないか煙はあがっていないかと拍子木代わりの鈴の音鳴らし、隊長は闊歩する。

火事の気配は何処にもないと隊長は太鼓判。次に目指すはとあるお宅のお勝手口の辺り也。やる気漲る隊長は戸締りなどに興味なし。南の玉座を下って来ては女帝を狙ってうろつき回る恋敵の姿がないかと今ニャン法伝歩術
侵入者など居ませんとお附きが言って聞かせても、なんのまだまだ宵の口姿なくとも油断はできぬ、このままここで見張るのだとて通りの角にどっかりと猫隊長は座り込む。
火の用心は口実と今更ながら気づいても、鉛と化した猫隊長は何が何でも動きゃせぬ。

091226-7.jpg

もう幾つ寝るとお正月。仰いだ空に冴え冴えと光り輝く宵月がの峠を下り始めた後姿を見送りながら、猫隊長のお気の済むまであと何分かと考えて、思わず溜息出でにけり。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

聖夜の猫神様


「ナニかユラユラしてマス!」

091225-2.jpg
「エイエイ」                 「フンフン」

091225-3.jpg
「上にナニか居るッ?!」

091225-4.jpg
「た~の~」               「しいィッ!」

091225-5.jpg
「・・・でも、燃料が切れそうデス」

091225-6.jpg
「エ?ディナー?!」

091225-7.jpg
「今スグ行きマスッ」




神様に国境はなし。楽しいところに降りて来る。
も杓子もクリスマス。聖夜の飾りを楽しみたくとも混沌の坩堝と化した我が庵に、サンタクロースの忍び込む煙突立てる暖炉などなく樅の木立てる場所もなし。
サンタクロースは来なくとも時折天から舞い降りる猫神様が来たときに殺風景では寂しがるかと、連れ合い作の神棚に俄仕立てに飾られたひらひら赤いリボンやらキラキラ光る金銀の玉。

ジングルベルに誘われてやがて神様降臨し、なにやら下界が楽しげと黒き眼で嗅ぎまわる。
煌めく飾りが揺れるたび微かにしゃらしゃら鳴る音や螺旋に巻いた赤いリボンに我を忘れてはしゃぎ過ぎ、お腹が減ったと神棚でやおら目を閉じ屈み込む。

神様が降臨すればいつでも手厚くお持て成し。燃料切れの神様にご馳走ご用意しましたと、声をかければすぐ行くと慌てふためき下りて来てただのへと早変わり。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

きよしこの夜



病に挫けず真摯に生きる
迷子になってなかなか戻れぬ
身体の一部を失ってしまった
盲てもヒトの心の温かさが見える

アルプスの山を散歩する
毎日会社に出勤する
ついつい炬燵にお粗相してしまう猫。
お転婆な妹猫とじゃれ合う兄猫。
庭と蛇口の水で遊ぶのが大好きな猫。
仲睦まじく犬と暮らす猫。
ダンボールが苦手な甘えん坊猫。
人間の家族となったたくさんの猫。

自分の力で逞しく生きる猫。
そっと見守られている猫。
通いの食堂をいくつも持つ猫。
決して迎合せず孤高の道をゆく猫。
ヒトの都合で命を落とす猫。
誰かの家に迎えられる日を待つ猫。
そして、誰かの家に迎えられたばかりの猫。

漆黒の宇宙から見下ろせば、青い地球は
どんな豪奢なクリスマスの飾りより美しく、
そこで生きる猫たちは塵芥よりも
はるかに小さな存在かもしれないけれど、
明々と燃えるその命の灯は星の輝きに似て、
ちらちらと胸の中の夜空で瞬いている。

彼らも我々も星の小さなひとかけら。
キリスト教徒ではないけれど、
きよしこの夜、
夜空のオリオンや昴を仰いで祈ろう。

クリスマスのご馳走も贈り物も要らない。
天に輝くあまたの星よ
願わくば、

病の猫に希望の灯と平穏な日々を、
迷い猫に道案内の星明りを、
身体の不自由な猫に自信と歓びを、
盲た猫に安心と温もりを与え給え。

人間と共に暮らすすべての猫に
変わることのない愛情を与え給え。

己の力で生きるすべての猫に今宵だけでも
空腹を満たす食べ物と、
暖かな寝床と安き眠りを与え給え。
彼らを暴力に遭わせず、悪意より救い出し給え。
その命が等しく尊ばれる安寧を与え給え。

ヒゲとシッポと鉤爪は
とこしえに彼らのものなればなり。
・・・ニャーメン。

091224-2.gif






【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 未分類 | 21:00 | comments:18 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

反復お手合せ


「むむっ!」

091223-2.jpg
「とりゃぁー!」

091223-3.jpg
「こんニャロ!」             「こんニャロ!」

091223-4.jpg
「もう一度デス!」

091223-5.jpg
「うりゃぁーッ!」

091223-6.jpg
「もう一度デス!」




凭れたままの弁慶の上、牛若丸は跳びまわる。
冬も頂き通り越し巷が冷えてゆくにつれ短縮されるパトロール。特等席でうだうだと過ごすばかりじゃ身体が鈍るとふいに気づいた坊ちゃんに頼まれ俄かにお合わせ。

腿に隠れてこそこそと指やらやら動かせば、怪しい者め捨てて置けぬと口尖らせて跳びついて組んず解れつひと騒ぎ。退治したかと思ったら反対側でもぞもぞと再び動く曲者に、勢いつけて討ち入って空振りしたと口惜しがり鼻ふくらませ大興奮。

なんの小癪な猪口才者め次こそ捕えてみせようと、右に左に跳びまわる今宵の彼は義経か。薙刀代わりの2本の腕でひらりひらりとを跳ばせて弁慶役のラクなこと。
調子に乗った弁慶はソファに背中を凭れたままで、息上がるまでつき合いますよと左右の腕だけ動かしながら身体休めてほくそ笑む。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

韋駄天大疾走


「大変デスッッ!!」

091222-2.jpg
「早く早く!」

091222-3.jpg
「開けてくだサイッ」

091222-4.jpg
「急いで!」

091222-5.jpg
「ンモーッ」               「早くゥッ!」

091222-6.jpg
「むふ~」                 「ヤレヤレ」





韋駄天は雪隠目掛け大疾走で年暮るる。
今年も残るはあと幾日と両手で数え日始まって、冬空晴れて上天気。眩しい白の坂道の冴えた空気を吸い込んで、隊長は絶好調と立てたシッポも勇ましく悠然として下りてゆく。

電信柱や道の落ち葉の確認点呼も忘れずに、坂のふもとの境界線に辿り着くまであと少し。小さな庭の生垣を埋め尽くそうかというくらい赤い実つけたピラカンサスにお附きの乳母が見とれた矢先、隊長は踵返してロケット発射の勢いで玄関目掛け一目散。
切羽詰った猛進に何があったと仰天しながら韋駄天の後追えば、今すぐドアを開けてくれろと鍵を出すのも待てぬ様子で焦れて取っ手に飛びついた。

いつかやるぞと覚悟していた急上りダッシュだが、危急を要する韋駄天の雪隠走りの勢いは目を剥くほどの激甚ぶりで、足やら息やら縺れに縺れて疲憊の乳母は虫の息。よくぞ家まで我慢したぞと褒めたくたって声も出ぬ。
事なきを得た隊長が特等席で暖を取り安堵の溜息つく横で、今夜は柚子湯に入ろうと重たくなった太腿をひたすら摩る乳母である。

091222-7.jpg

「危ないとこデシタ・・・」




【蛇足的補足】
緩やかなギャロップから激烈ダッシュまで猫の走りっぷりがマコトに変化に富んでいるのは走る理由が様々だからで、

  ●気分がのって来た(楽しい)とか
  ●家が見えて来たから早く帰って安心しよう(急ごう)とか
  ●電柱を攀じ登れるか試してみよう(助走)とか
  ●路傍の草を喰み損ねた(癇癪)とか
  ●ちょっとお附きをからかってやろう(ふざける)とか
  ●あちらに猫影が見えた(行って確かめるべし)とか
  ●向こうに鳥が飛んで行った(追いかけよう)とか
  ●大きなヒトが向かって来る(怖い)とか

あれこれ言ってはお附きにダッシュを強要する。散歩中の猫の挙動を見慣れるにつれ「そろそろ走るな」と判断できるようになるが、慣れぬうちはヒトからしたらあまりに突発的なので要注意。すごい勢いなので転んで怪我することも。
(自分の怪我より怖いのは猫を逃がしてしまうことです)
ついでに住宅街散歩でダッシュに備えるということは、車やオートバイが来ていないか、今猫が走り出しても安全かどうか、常に注意を払っていなければいけないので甚だ神経を使う。

そして恐怖が理由のダッシュは怖がっている度合いによっては非常に危険。文字通りの暴走となって抑制がきかない。更に悪いことには、リードや抱っこで身体の自由が利かない状態だと猫の恐怖心も倍増するらしい。
普段穏やかで大人しい猫でも油断は禁物。
理由は何であれ走り出す前に身柄を拘束して強制撤収するというテもあるにはあるが、たまには猫だって走りたいこともあろうと思うとなんだか不憫。

ともあれ猫の安全が第一であるからして本当は町内パトロールなどさせずに、外の空気はベランダやせいぜい庭で楽しんでいただくのがニホンの住宅街における最も賢い選択肢であったと、浅はかな保護者は今さら悔やんでいる。




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:13 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

慕情冷えたか


「何かいないかナァ」


「ツマンナイデス」


プリン姉さんのお出ましですよ


「プリン姉さん?!」


「ウーン・・・でも」


「今日は別にいいデス」




募る思いを冷ますのは柊香る冬の風なり。
夜の間に積もった冷気が残ったままの午下がり。小塀の上の坊ちゃんは悴けた手足にシッポ巻きつけ、金木犀の常葉の枝に虫の姿は見えぬかと首を伸ばして覗き見る。
居もせぬ虫に気を取られ余所見をしているそのうちに門柱の上に現れたこの庭園の女帝の姿に気づかぬままの退屈顔で何も居ないとそっぽ向く。

お慕いしているプリン女帝のお出ましですよと教えても、ちらと見遣ってそれっきり。なんだか今日は女帝のもとへと馳せ参じる気も起きないと億劫そうな顔をして腰も上げずに目を瞑る。
冬の寒さがじんわりと指の先から伝わって募る思いも冷めたのか、はたまた恋の駆け引きか。
柊の花の甘い香りをゆったり運んで来た風はひやりと冷えた北の風。

「やれやれ、今日は静かだねぇ」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ブラシで桃源郷


「フルコースでお願いシマス」

091220-2.jpg
まずは抜けた毛を浮かせて

091220-3.jpg
金櫛で漉き取ったら

091220-4.jpg
仕上げにブラシで整えます

091220-5.jpg
「イイ気持ちデス・・・」

091220-6.jpg
「むふ~ん・・・」




ファンヒーターに張りついてブラッシングで桃源郷。
本日予定変更と町内警備もそこそこに、毛皮の手入れ強化デー。フルコースにて念入りにお願いしますと坊ちゃんが特等席に鎮座して口尖らせて待機する。
ご指名受けた俄か美容師の取り出だしたる3種の神器。背中の次は脇腹と段取り仕切るお客のの注文通りに動かせば、やがてうっとり目を細め寝息を立てて桃源郷。

冬もいよいよ深まって暮れてゆくのも早いこと。硝子の向こうで見る見るうちに夜の色へと塗り込められた空には星が鏤められて、色とりどりの澄んだ光がちらちら瞬く夢の中。

091220-7.jpg

寝ちゃった・・・





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 寛ぎ猫 | 21:00 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

夢か現か幻か


「むむっ?!」

091219-2.jpg
「この上に」

091219-3.jpg
「何か居マスッ!」

091219-4.jpg
「ホラホラそこにッ」

091219-5.jpg
「そこに!」               「アレ??」

091219-6.jpg
「居たよねぇ・・・?」

091219-7.jpg
「ホントに居たんデス」




夢か現か幻か、はたまたオオカミ坊ちゃんか?
白い光を浴びながら朝の日課のスズメ待ち。持て成し下手な給仕のお陰で近頃雀食堂のお客はなかなか集まらぬ。待つのに飽きると坊ちゃんは庇の上に何かが居ると突如大いに盛り上がり大騒ぎして裏返る。何が来たかと覗いても庇の上は静まり返って姿も音もありはせぬ。

どんなにこの目を凝らしても見つからないのは知れたこと。乳母が自分を振り返り何が居るかと一緒になって探す姿を期待する退屈しのぎのフリ遊び。その退屈が紛れるならば居ませんよとは言わないで、どこだどこだと庇仰いで探し回ればご満悦。

遊んであげたと奢っているがホントのところは判らない。ヒトの気づかぬ音波や気配をアンテナが察知して乳母には判らぬ物陰に現に居るかも知れぬのだ。オオカミとは呼ばれまい。
いずれにしても坊ちゃんが満足すればそれで良し。
冬の朝陽の冴える辺で右へ左へ首を動かし何が居るのと訊ねる乳母こそ判ったフリの嘘つきと、スズメが何処かで破笑する。王様の耳はロバの耳。

091219-8.jpg

「ウソじゃないモン!」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

師走もゴロン


「エエト、この辺りで行きマスか」

091218-2.jpg
どひゃー?!坊ちゃんヤメテくださいっ!

091218-3.jpg
「シャンプークサイの・・・」

091218-4.jpg
「飛んでけェ~ッ!」

091218-5.jpg
「むっふ」                 「ふーん」

091218-6.jpg
「うひぃ~~~っ」






*外気温6度の夜の散歩中、アパートの駐車場にて ( #12/100 ) 



冷えた地面も笑殺できる心地の良さとは謂う。
昼間のうちは太陽の光が差していたものの、寒波で気温は上がらぬままにみるみる暮れて冬の夜。冷え込んで路傍の草も震える頃にいざパトロールと隊長。
寒空の下肩竦ませてこれだけ寒けりゃシャンプー後の逆襲ゴロンもできまいと内心ほくそ笑みながらシッポを立てた隊長の後ろをついて乳母はゆく。巷の家々灯り点すも誰も通りに出て来ぬと隊長は寛いで、やおら地面に倒れ込む。

冷えた地面もなんのその。こないだついたシャンプーのヘンなニオイを消すのだと、ごろり転げて得意顔。止めての声で拍車がかかりシャッターが追いつかぬほど高速で右へ左へごしごしと転げまわって音頭。

夜の地面に転がるは夏の頃からあったこと。暑い盛りにひんやり冷えたコンクリートの冷たさの心地が良くてしていると、乳母は信じて疑わぬまま今日まで過ごして来たのであるが、師走も残り半月足らずの冬の宵でもやらかされるとは愕然しつつもいとをかし。
寒さと笑いで手が震え、写真もなんだかブレている。

091218-7.jpg

この後なんと白い坂道でも・・・




という生き物は、気分がいいとゴロンゴロン実によく転がる
その転がりっぷりを100回分集めてみたら、何らかの法則が 
みつかるんじゃないか?という、いい加減かつ無計画な試み、

それがこのゴロン百景』である。




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| ゴロン百景 | 21:00 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

また草喰えず


「青いアッタ!」


「どれどれ、チョット・・・」


「ン?」


「ダレか来マシタ」


「ンモーッ!!」


「また食べられナイーッ!」




せっかくの喰みそびれ癇癪駆け下りる。
巷は年の瀬めいてきて道行く人の足取りが何やらせわしくなったとて、盆暮れ正月関係ないと坊ちゃん今日もパトロール。勤労にご褒美か、通りかかった駐車場には今時貴重な青い
坊ちゃんハタと足を止め、こんなところにサラダがあったといそいそに近づくが、折りしも右の方角からは柄の大きなご婦人が大きな袋を幾つも下げて体揺すってやって来た。

ひと齧りすら出来ぬままシッポと耳をはたはた振って癇癪起こした坊ちゃんは今日も道駆け下りる。後で食べればいいのだと息を切らせて説得しても、食べたい時に食べたいのだと鼻息鳴らして反論されて、サンタクロースに頼めるものなら『サラダタイムは通行止』の標識もらえぬものだろうかとホンキで思う乳母である。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

空き箱遊園地


「アレ、お願いシマス」

091216-2.jpg
「運転はじめ~!」

091216-3.jpg
「上がったり~」              「下がったり~」

091216-4.jpg
「スリル満点の乗り物デス!」

091216-5.jpg
「もうお終いデスか?」

091216-6.jpg
それじゃじゃらしサービス!




いざ空きに乗り込まん。そこは忽ち遊園地。
ヒトの遊びはいろいろあれど「偶然・模倣・競争・めまい」の4つの要素に当てはまるそう。遊びもいろいろあるがなるほどどれかに当てはまる。

スポイルされた坊ちゃんめまい遊びがお気に入り。ぎりぎり入れる小さなにこちらを見ながら潜り込んだら、我が家は忽ち遊園地。坊ちゃんごと持ち上げて右に左に揺すったり、ぐるりぐるりと回ったり、上へ下へと動かしながら狭い家中行脚する。は窓から顔のぞかせて周りで動く部屋の眺めがいつもと違うと目を見張る。

空飛ぶの動力は5キロの重さにすぐバテて、終点ですよと運転止めても物足りないと言う顔でお客は乗り物降りはせぬ。仕方ないので開いた窓からじゃらし揺らして大サービス。

091216-7.jpg
ところでこの空飛ぶは連れ合いのB5サイズのノートパソコンの。写真奥がジャストサイズと噂のご愛用モロッコハウス(笑)だが厚みなど半分以下である。
どう考えても入れないところに入ろうと足掻く姿見たさにあえて床に立てて放置。ある日追いかけっこの最中の坊ちゃんが易々と飛び込んだのである。
それ以来、乗り物ゴッコの時はこの箱にご搭乗いただく運びとなった。それまでは抱えるにはシンドイモロッコハウスを使っていたので動力役は大助かりである。




【蛇足的補足】
この遊びはおそらく「めまい」。ブランコやメリーゴーラウンドに該当するような楽しさらしい。紙袋やスーパーのレジ袋でも同じように楽しめるが、取っ手が千切れたり底が抜けるといけないので大柄なは丈夫な箱が安心。
乗り物ナシの神輿(赤ちゃんに「高い高ーい」をするようにする)も喜ばれる。
実際にはもっと速く動かすのだが写真に写るようにかなりゆっくりと動かしたので、いつもと違うとごろ太は少しご不満顔(笑)。
ごろ太はこの遊びがお気に入りらしく自ら箱に入ってねだるのだが、怖がりの猫なら箱を抱えてゆっくりと歩くだけで充分。閉じ込めずに厭ならすぐに猫が飛び出せるようにすることをお忘れなく。

【蛇足的懺悔】
昨日の記事のプリン姉さんの分身写真は同一のアングルで撮った複数枚をあとから重ねて加工したものデス。プリンが典雅に歩いていったことは事実ですが写真は合成なのである意味捏造(笑)?




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

名残菊と女帝


寒風に小の花も萎れかけ


地表には風を逃れて名残


「?!」


「ふんふふんふふ~ん」


「プリン姉さん、ボクデス!」


「どうしたものかしらねぇ・・・」


「やっぱりウチに帰るわね」




その姿花より麗しくその心うつろう残の如し。
近頃風は北からばかり吹いて来る。冷たい冬の吐息に晒され高台に咲く小の花は悴み萎れてうな垂れる。寒風逃れた小さな株には名残の花がちらほらと、一層香りを強くして紫色にうつろいながら這うようにして咲いている。
咲き極まった残に霜の匂いを感じたか野暮天猫が珍しく袖ふれなんと立ち止まり、冬へ冬へとうつろう花に頬寄せたのもほんの束の間、花の向こうを典雅に歩む女帝プリンの姿見りゃ、名残なぞすぐに霞んで彼女めがけて走り寄る。

深まる冬と裏腹に女帝の態度は和らいで、野暮天をちらと見てからどうしたものかと言うように思わせぶりなゆるい歩調でのんびり辺りを一回り。淡き望みを胸に抱いて身を低くして待つの肩先掠めるようにして材木置き場へ去ってゆく。

家に帰ると言いながら柱の陰に腰掛けてこちらを眺める彼女の心は日に日にうつろう花に似て、野暮天の瞳には花より一層鮮やかに女帝の姿残りける。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| プリン | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

解けない魔法


「ボク、また洗われてマス」


「ヘンな泡だらけにされて」


「お湯をかけられてマス」


「ンモー、ヤメテェー!」


でも終わったらモンプチですよね?


「ソーダ!モンプチッ!」




解けない魔法にかけられては濡れたり乾いたり。
師走も半ばに差し掛かりもうじき寒波が来ると言う。先月ばたばたしているうちにうっかり忘れたシャンプーを、いよいよ寒くなる前になんとか済ませてしまおうと乳母は一念発起した。

暖房器具はフル稼働。部屋の温度は常夏と化し、洗面台でシャンプーの泡をさかさか立て始めるといつも通りに懲りない猫が何しているかとやって来る。そのまま風呂場に閉じ込めて、今年最後のシャンプーだからとドングリマナコの坊ちゃんを手早く泡で包み込む。寒い風呂場の窓からは北から入る隙間風。濡れた体を冷やさぬうちにと首肩前足後足、スポンジ滑らせ大急ぎ。

二度目のすすぎに入る頃、呆気に取られてされるがままに洗われていた坊ちゃんが我に返ってシャワーヘッドをぐいとその手で押し退けた。間髪入れずにモンプチと魔法の呪文を囁けば2ヶ月ぶりのご馳走の美味なる味を思い出したか、坊ちゃんますます目を見開いて大好物のご褒美に期待の思いを馳せながら浴槽の縁しっかり掴みガンバリマスと湯を浴びる。

「ガンバリマスッ!」

残るはタオルとドライヤー。濡れた毛皮がふわふわ乾いて目出度くモンプチ食べる頃、いつの間にやら夜は時雨れてぴたんぴたんと湿った音が静かな通りに鳴り渡り、瞼重たい子守唄。
ご馳走食べて夜が更けて満足顔で眠る寝子。魔法はまだまだ解けはせぬ。




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 徒然猫 | 21:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

映画と猫カフェと


 先週やっと時間を作って、寒い雨の日に映画を観に行って来ました。『犬と猫と人間と』というドキュメンタリー映画。もうご覧になったという方もたくさんいらっしゃるかもしれませんね。

飯田基晴監督が、長年たくさんのを世話して来た一般人のお婆ちゃんから依頼を受けて作られたというこの映画のテーマは、飼い主に捨てられてしまった犬やがどうなるか、我々はニンゲンとして何をすべきかしないべきか、というようなこと。ドキュメンタリーなので所謂映画っぽさはないのですが、飯田監督ご自身の朴訥とした語りに引き込まれます。

『処分』される犬やを少しでも助けよう、少しでも今の状態を良くしようという、様々な立場のヒトが語る様々な思いは真摯で胸を打たれました。
中でも、映画制作を依頼したお婆ちゃんのある一言と、某センターで働く獣医師が遣り場のない憤懣に声を震わせながら語った言葉が強く印象に残りました。

重いテーマですし、それなりにショッキングな場面もありましたがさらりとしていて後味が悪いというようなことはなかったです。監督さんがこの映画を撮ることになるまではそういうことに別段興味がなかったことが良い方向に作用して、余計な思い入れは語られず客観的でした。

犬やをそれぞれの立場で助けようとする人々が基軸になっているので、遣る瀬無く哀しい中にも救いがあるのだというほんのりと温かな思いと、自分は何ができるだろうという思いとで静かな涙が頬を伝ういい映画でした。
まぁ、ヒトの感じ方はそれぞれなのでしょうが。

大劇場で上映されるタイプの作品ではないのですが、各地の小劇場での上映、自主上映、関連イベントなど行われているようです。
地元横浜のジャック&ベティという小劇場での上映期間が12月18日まで延長になりましたので、横浜にお住まいの方はご覧になってみませんか?
ジャック&ベティでの上映スケジュール

横浜以外にお住まいの方でご興味のある方は↓映画のサイトをご覧になってみてください。各地の劇場情報有。国外にお住まいの方はゴメンナサイ。

inuneko2.jpg



 映画の上映時間を待つ間、映画館近くの猫カフェミーシス』へ。人生初の体験でした。他にお客さんも居なかったので貸切状態。店内に入って行くとわらわらと猫らが集まって来てくれました。


お店に入ってメニューを選びカフェスペースに入るとまず手を洗うのですが、蛇口の水を飲みたがって洗面台に飛び乗ってお出迎えしてくれた猫がふたり居ました(笑)。手を洗ってから両手で蛇口の水を受けるようにしてふんだんに献上した成果か、その2頭はずっと寄り添っていてくれました。

(↑首を撫でられてゴロゴロご満悦のレオくん)

091213-4.jpg
(↑控えめながら傍にいてくれたジュゴンくん)

↓まだ幼いサビちゃんはワタシのダウンジャケットが大層お気に召したご様子でダウンにべったり(笑)。脱いだままじゃんというツッコミはナシで。
091213-5.jpg

↓オモチャを貸してもらってひと振りしただけでチビーズ大集合!日頃遊びにヒネリばかり要求されている身としては感動的なウレシサでした。
オトナ猫たちはまわりで見学。
091213-6.jpg

↓チビーズが盛り上がっている横でグッスリ眠っていた茶白母さん。後で起きて来ると差し伸べた手に頭を擦りつけセルフヨシヨシ。感極まって甘噛みしてくるほどの甘えん坊さんでした。
091213-7.jpg

↓茶白母さんの写真を撮っていたらボクも!と割り込んで来た茶色くん。
091213-8.jpg

↓ダウン大好きサビちゃんもナデナデされればひっくり返ってこの通り。
091213-9.jpg

↓片目がチャームポイントの雉さんも好奇心旺盛で真っ先にお出迎えしてくれて、とても人懐こく遊び好きでした。
091213-10.jpg

 このお店では猫の保護活動、里親募集と譲渡も行っているので、この日は常勤猫スタッフの他にそういう猫たちがたくさん居たようでした。全員は写真に写っていませんが数頭以上居たチビーズはみんなそうなのではないかと思います。

猫カフェって同じ空間に猫が居てもそうそう近くには来てくれないのではないかと思っていたのですが、どの猫もフレンドリーでニンゲンを恐れる様子は全くなく、20頭はくだらない猫たちに囲まれて期待の眼差しでジーッと見つめられてちょっと上せてアタマがぼうっとしてしまいました(笑)。
それもこれもお店の(ニンゲンの)スタッフの方々の行き届いた世話と気遣いの賜物なのだろうなぁと感心し、外の寒さも忘れほっこり温まったひとときでした。

映画を観終わって家に戻り猫たちの写真を眺めていると、処分される数からしたらほんの少しかもしれないけれど、誰かのお陰でこんな風に穏やかに過ごしている猫もいるのだともう一度温かな気持ちになりました。

店内も広くて落ち着いた雰囲気の素敵なインテリアでした。
映画『犬と猫と人間と』の応援イベントも行われていたのですが、残念ながら本日で終了のようです。早くお知らせできなくてごめんなさい。
とてもいい雰囲気のお店だったので、お近くの方は行ってみてくださいね。
ミーシス』は横浜伊勢佐木町にあります。お店のサイトもご覧ください↓。

mysis.gif




091211-3.jpgちなみにその日、留守番猫は他所の猫のニオイに気づいたか帰宅しても甘えもせず不貞寝を決め込んでいました。
抱き枕にされて困惑しつつもご満足いただけるまでつき合った理由はそこにもあったりして(^^;)。




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 未分類 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

鬱憤晴れたか


「来るカナ」                 「来るカナ」

091212-2.jpg
「チョウチョ来ない・・・」

091212-3.jpg
「まだ帰りマセンよ!」

091212-4.jpg
「・・・むーん」

091212-5.jpg
「ずっと待ってたのに」

091212-6.jpg
「どうしてチョウチョは」

091212-7.jpg
「来ないんダッ?!」

091212-8.jpg
「ナンダカ?」              「楽し~ッ!」




見えぬ蝶への鬱憤を爪跡にして冬麗。
冷たい冬の雨風去って師走の空の冬麗。日向ぼっこを済ませたら今日こそ来るかと隊長は通りの角で蝶を待つ。高台の庭のランタナの枝垂れる枝葉は銅色に霜焼けながらもまだまだとちらほら花をつけている。夏には蝶の通り道、辛抱強く見張っていれば1匹くらいは現れるかと淡い期待を胸に秘め、お伴と並んで茂み見上げて待てども待てども現れぬ。

階段玉座の谷底に日暮れが早く訪れる。ふくれた毛皮に気づいたお伴が引き揚げますかと尋ねても、何を言うかと隊長は通り渡って座り込む。蝶の時間が終わったことを告げることすら憚られ、次第に暗くなる空との背見比べ立ち尽くす。

通りに並ぶ家々が黒い影へと姿変え見分けがつかなくなった頃、ようやく諦めついたのか隊長は腰を上げ向かった先は駐車場。片隅に立つ角材に待ち草臥れた憤懣を何故だ何故だと刻むうち、その研ぎ味がお気に召したか蝶を忘れて爪の跡。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

抱き枕の困惑


「むふふ~ん」

091211-2.jpg
カキカキ~」

091211-3.jpg
「まだ止めちゃ駄目デスよ」

091211-4.jpg
「そこデスそこデス」

091211-5.jpg
そのまま寝ないでくださいよ

091211-6.jpg
「・・・寝てマセン」




困惑顔で佇んだまま抱き枕の夜更けにけり。
かたかたキーの鳴る音としゅんしゅんお湯の沸く音と雨の太鼓の三重奏。今宵の嵐の予報当たるか遠くで空が鳴っている。ふと目が合った湯気の向こうの薄目を開けた坊ちゃんに、そっと触れると待ってましたと3本足で捕えられ、退くに退けない右の腕。
紅茶片手に立ったまま顎のラインをもぞもぞと掻き続けること数分間。いい按配と目を細め満足そうな顔を見て、そろそろおいとましましょうと腕を抜こうとするたびに、下がって良いとは言っておらぬと3本足に捉まれていつまで掻けばいいのやら。

お気の済むまで掻く代わりそのまま寝ないでくださいとあれほど頼んでおいたのに、マッサージ付抱き枕抱えたままで坊ちゃんはいつしかりに吸い込まれ、枕の都合は構わない。
夜はますます深まって困惑顔の抱き枕。温き部屋には寝子の寝息と紅茶の香りが満ち満ちて、硝子の向こうは外灯浴びてきらり光った雨脚が打てるものなら全てが楽器と巧みにさばく銀の撥。寝子の傍ら佇んだままこうして今夜も捗らぬ。

091211-7.jpg

やっぱり寝ちゃった・・・





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ MIX茶トラ猫へ

| 甘え猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

モノの弾みで


「あっちは何ダロ?」

091210-2.jpg
入っちゃ駄目ですよ

091210-3.jpg
「じゃ、走るッ!」

091210-4.jpg
「白黒の継ぎ目も」

091210-5.jpg
「駆け抜けてッ」

091210-6.jpg
「・・・来チャッタ?!」




駆けっこの弾み。越境は唖然顔。
円い模様も踏み馴れて屡通う白き坂。余裕を見せて坊ちゃんはあちらこちらで立ち止まり、他所の敷地を覗き込んでは行ってみたいと駄々こねる。入れぬことは承知の上で、目当ての駄目の一声をヨーイドンの掛け声代わりに走り出そうと待っている。

合図で始まる駆けっこは下りのでぐんぐんと勢い増して加速して、路傍の枯草吹き抜けていつしかはつむじ風。道が平らになる辺り再び現るアスファルト。越えられなかった境界を勢い余って駆け抜けて、気づいたは急停止。難所突破の実感を感じぬままで唖然顔。

硬く冷たい地面を蹴って息を切らせてしゃがんだ乳母の痺れるような足の裏。踏まれて砕けた落ち葉の中に赤い南天転がって段々夜に溶け出して寒い方へと流れ出す。引き返すならお帰りは駆けっこなしでと嘆願したが、放心の尖がり耳には届いているやらいないやら。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

酔いどれゴロン


「ン?」

091209-2.jpg
「むむむッ?!」            「ココんトコが」

091209-3.jpg
「イイニオイ~」

091209-4.jpg
「こりゃッ!」

091209-5.jpg
「イイニオイ~」

091209-6.jpg
「むふーん」

091209-7.jpg
「うひ~」






*冬雲仰ぎ見つつ、アパートの駐車場にて ( #11/100 ) 



何のニオイがするのやら不安を感じる転げぶり。
お天道さまも青空も背中に隠して冬の雲。歩み進める足許は乾いて冷たいアスファルト。俄かに坊ちゃん足を止め冷たい地面を握り締め、鼻擦り頬擦り背中擦る。
不審に思ったお附きの乳母が慌てて屈んで探してもキウイの蔓やら枯葉やらひとかけらすら見当たらず、あるのはただただ冷たく硬く鈍い色した地面だけ。

何に酔ったか坊ちゃんは右に左に転がって季節外れの音頭。自分で入れた合いの手にますます愉し上機嫌。お気の済むまで楽しんで、あとはけろりと澄まし顔。
酔いどれの転げた跡には小さなヨダレの水溜り。何のニオイがしたのやら、彼を酔わせた媚薬の味を分かち合えない駄鼻のお附きは按ずるよりも口惜しや。

091209-8.jpg

「ア、見てタ?」




という生き物は、気分がいいとゴロンゴロン実によく転がる
その転がりっぷりを100回分集めてみたら、何らかの法則が 
みつかるんじゃないか?という、いい加減かつ無計画な試み、

それがこのゴロン百景』である。




【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| ゴロン百景 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

雀食堂閑古鳥


坊ちゃん!スズメが来ましたよ!

091208-2.jpg
「むむむ!」               「トリャッ!」

091208-3.jpg
「居ましたッ!あそこデス!!」

091208-4.jpg
「ムッ!」                 「あッ!」

091208-5.jpg
「行っチャッタ・・・」

091208-6.jpg
「ぐぐゥ~ッ」               「クヤシ~ッ」




の給仕は甚だ無礼と食堂閑古
日毎朝毎つき合うは猫のゴハンの椀子喰い。それが終わるとにも朝餉を出せとは言う。何かとお世話になっているこの界隈の雀一家に今日も朝食振舞いましょうと乳母は震えて庭に出て、小の餌をひとつかみ。後はを待ちながら千切れた紙でひと遊び
一家の親分が向かいの屋根でチュンと鳴き、続いて仲間の囀りが冬木の梢で応えると、山茶花八手と近づくごとに冴えた空気が微かに揺らぎやがて隣のフェンスまで。

ほらほら雀が来ましたと得意になって知らせれば、待ってましたと坊ちゃんは勇み辺に駆けつける。観覧席への跳躍を華麗に決めたはずなのに、意気込み余ってうっかりと気配を消す術忘れたかドスンと鈍い音立てて鼻息荒く仁王立ち。少し厚着の雀が一羽の姿をちらり見て、ここの給仕はなっとらん、お代を先に払えとはげに怪しからん食堂と振り向きもせず飛び立った。

後に残った坊ちゃんの未練未練の視線の先には空が冴え冴えするばかり。

091208-7.jpg

「・・・逃げられマシタ」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 徒然猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

椿の実弾け


秋の残り火と               弾けた椿の実と

091207-2.jpg
何かを見張る一匹

091207-3.jpg
坊ちゃん、坊ちゃん

091207-4.jpg
コレ、なーんだ?

091207-5.jpg
「フンフン」               「・・・ていッ」

091207-6.jpg
「そんなのコドモダマシデス」

091207-7.jpg
「早くチョウチョ出してクダサイ」




暮れ行くで待ち草臥れてふくれっ面で無理難題。
宵闇で満たされてゆくの隅、照柿色に燃えている小さな紅葉の残り火にふと目をやれば思わず爆ぜたか椿の実。燠火に当たっているかの如く座って動かぬ坊ちゃんの見張る相手は何処の誰やら、来るあてなくとも待っている。
待ちくたびれた丸い背中に何とはなしに声かけて、こちらを向いた丸い瞳に顕わに浮かぶ期待の色に、何かせねばと慌てた乳母は椿の爆ぜた実手に取って遊びましょうと囁いた。

ニオイ嗅いだり触ったりしばらく試してみたものの、動かぬ実なぞつまらぬとは素気無く背を向けて、そんなものより蝶でも出せと茂み見据えてふくれ面。
天の風見がくるりと回り風は北から吹いて来て、冬の夜寒はなみなみと通りを暗く満たしゆく。凝らした目にも夜が染み込み紅葉の燠火が消えてゆく。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 庭と猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

道草喰えず

091206-1.jpg
「青いトコないカナ?」

091206-1.jpg
「・・・ナイ」

091206-1.jpg
「アッチはどうダロ」

091206-1.jpg
「むむ、駄目デシタ」

091206-1.jpg
「ボクのサラダ・・・」

091206-1.jpg
「アッ!鳥ダッ!」




雀が空切り抜いて、夜は町へと流れ込む。
近頃の隊長の気に入りは円い模様の白い地図への追加も済ませたからと頻りにを下りたがる。お天様が西の空から転がり落ちるその前に、見回り終えた隊長は家路を辿る戻り、赤紫に葉を染めたエノコログサに呼び止められてサラダはないかと思い出す。

サラダに飢えた猫隊長は枯れたの穂掻き分けてニオイ嗅いだり齧ってみたりあれこれ試してみたものの、やはりここでも品切れなのだと残念そうに立ち尽くす。
今日はどうしてなだめようかとない知恵絞って傾けた乳母の頭上を横切るように、淡い空切り抜いて飛び去る雀の影帽子。は忽ちサラダを忘れて空を仰いで目を見張る。

091206-1.jpg

そろそろ家に帰りましょうと隊長を促せば、今日も雀の手を借りて事なきを得た帰り。玄関前で振り向けば宵闇町に流れ込み、そろそろ私の出番だと月が早めのご出勤。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

御供物請う神


お神楽舞えと神は言い


「うむ!」


「ナカナカ!」


「ところで・・・」


「お供物がないデス」




注文の多い神様が今宵も我がに降臨す。
鴨居の上に渡した板は我がの神の通り道。誂えられた神棚に師走の神が降臨し、今宵も手厚く持て成しましょうと乳母はじゃらしで神楽。
腕を振り振り舞い踊り苦し紛れに出任せのお囃子までも立てたのに、神は眺めているばかり。
どうも何かが物足りないとニオイを嗅いで考えてから供物がないと仰った。榊も御神酒も要らぬから美味しい物を出しなさい、さすればすぐに降りていこうと勿体つけて睥睨す。

台所では湯豆腐の鍋から湯気が立ち上り、持ち上げられた鍋蓋が小さくカタカタ音立てる。今宵の神のご所望は、さては薬味の鰹節。それではお供えしましょうか。
窓の外では小夜時雨。通りに枝垂れた柚子の実が冬至が近いと濡れている。





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 徒然猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

女帝の小春日


「プリン姉さん!」            「またアンタなの?」

091204-2.jpg
「お手入れするから」         「ジャマしないでよ」

091204-3.jpg
「こっち来ないでよ」         「・・・行きマセン」

091204-4.jpg
「ふんふふーん」           「まだ見てるねェ」

091204-5.jpg
「見てマセンったら」

091204-6.jpg
「落ち着かないわねェ」        「場所を変えようかね」

091204-7.jpg
「やっぱりここが落ち着くわねェ」




つれない女帝の頑なな気持ち僅かに緩みける。
小春を感じる午下がり、長閑な陽射しに誘われて材木店の軒下に女帝プリンの香箱姿。勇み駆け寄る坊ちゃんをゆるりゆるりと制しつつ、うやうやしくも女帝の前にご機嫌如何と跪く。
これまで拝謁叶っても礼儀を知らぬ坊ちゃんは傍若無人な振る舞いで女帝プリンの機嫌を損ね、落ち着かないとかウザイとか会うたび頑固に拒否されて、挙げ句の果てに無礼者めと一喝された過去がある。

苦い思いを憶えていたのか、今日こそ礼節守ってみせると坊ちゃん前足キチンと揃え頭も低く正座する。少しは世事をわきまえたかと女帝は一声短く鳴いて見守る前で身繕い。
その気品溢れるお姿に坊ちゃん次第に首伸ばし何度も注意を受けながら至近の距離を保ったが、ついに女帝は辛抱切れて門柱の座に飛び上がり、やれやれ小僧は落ち着かないと鈴を揺らして鎮座して、下がってよいと首を掻く。

未練たらたら坊ちゃんは切なく門柱見上げるが、拒絶の姿勢を貫いて来た女帝の身仕舞い拝めただけでも思いも寄らぬ幸運なこと。少し侘しい丸い背中を乳母はトントン軽く叩いて、彼女の心が小春につられて僅かに緩んだ幸運を喜びなされと励ました。

091204-8.jpg

「・・・姉さん」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| プリン | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

倹約家の遊戯


「はッッ?!」


「ほッッ!」


「むむーん」


「アチョーッ!」


「うわッ?!」


「むむむ!」




掛け声ばかり威勢良く寝転んだまま倹約遊び
ぐずついて判然しない天気のせいかどうも調子が出ないと言って、ソファの真中陣取って退屈そうな坊ちゃんに遊びましょうよと声かける。何して遊ぶとこちらを向いた期待のこもった丸い目にお応えせねばと乳母は秘蔵の羽根のオモチャを取り出した。
魔法の杖を振るたびに羽根はくるりと回りつつバサバサ羽ばたく音立てて部屋のあちこち飛び回る。右へ左へ飛び立たせ旋回までも演出すると、寝転びは黒い瞳で夢中になって眺めるが真剣なのは目玉だけ。立ち上がる気配も見せずここまでおいでと待つばかり。

仕方ないので頭の上を右に左に飛ばせると、ついに坊ちゃん耐え切れず右に左に手を出すが勇ましいのは掛け声ばかりで寝転ぶことは譲らない。飛び掛るとかジャンプするとかしないのですかと訊ねると、なにしろボクは倹約家、せっかく摂った栄養を無駄に遣わず効率重視が狩りの基本と嘯いて、いいから羽根を動かせと寝転んだまま身構える。

待ち伏せこそが賢い狩りでおまけにここは快適なのだと、背中にクッション当てながら羽根に向かって手を伸ばす。伸ばした腕は空振りばかりで、いくら待ち伏せしようともこんな所を鳥は飛ばぬと倹約ぶりに呆れながらも、口尖らせた顔を見てなんだか嬉しい乳母である。


「見切ったッ!」





【お詫び】
諸々の事情により、しばらくコメントへのお返事をお休みさせてください。
それでも、とコメントくださる方、嬉しくありがたく拝読させて頂きます。

 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

晩菊灯籠灯る頃


「むむーん・・・」


「ココにも」


「向こうにも」


「アッチにも」


「何も居ナイ・・・」


「虫も飛んでナイ」




薄闇の中晩がぼんやり浮かぶばかり也。
夕暮れ刻に少しでも昼の温もり残っていれば今日の警備を延長すると律儀に張り切る隊長。こないだの稽古の成果を本番で試すと言って日暮れの中を勇み足。
すぐにあたりは暗くなり残照溶け込む薄闇の中、数々の迷捕物の伝説残した草叢同心の出番はないかと坊ちゃん頻りに悪役探し。静まり返った草叢はカサとも音を立てぬまま、ただただ黄色なだけがぼんやり浮かんで灯籠のごとし。


どちらを見ても見なくても、虫たちはとうに旅立って、木の字の一味は瓦礫の隙間で今頃一家団欒中。頼みの綱の大和の君も地面の下で悴んで出かけようとは思うまい。
同心の出番がなければ芝居がかった台詞も言えず任務果たせぬ坊ちゃんの、朧に灯った晩の下の丸めた背中が遣る瀬無し。律儀に灯るとて客人なければ淋しかろうと、花など愛でる気もないくせに朧な期待で待っている。





 人気ブログランキングへ にほんブログ村 猫ブログ 猫 お出かけ・お散歩へ

| 散歩猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。