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ごろ太三昧

(雑種猫ごろ太の乳母日傘な日々)

2009年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年11月

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夜寒の捕物帳


今宵こそ手柄が欲しい猫同心。

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「むむむむッ?!」

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「木の字一味の新入りだな?」

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「御用ダ御用ダッッ!」

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「むん?」                  「むーん」

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「木の葉隠れの術を使いヤガッタ」

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「往生際の悪いヤツめッ!」




手柄の欲しい猫同心。夜寒に震える岡引。
大和の一味の根城のあたりに別の一味が流れ着いたと近頃町内では噂が飛び交い候。これをみすみす見逃せば磨きをかけた十手が廃ると今宵も繰り出す猫同心。
眼光鋭く光らせてそろりそろりと近づくと、慣れぬ寒さに逃げ遅れたか木の字の一味の新入りが、御用提灯に照らされて白い瓦礫に黒々と浮かび上がり候。

手柄の欲しい猫同心、すかさず御用と詰め寄るが木の字の一味は忍術使い。姿を見失った猫同心が右に左に嗅ぎ回っても瓦礫の一部になりきって隙間でぴくりとも動かぬ天晴れなその術。なんと殊勝な新入りと胸のうちでこっそり感服するは後に控えし岡引。
またも下手人逃がしたと瓦礫の間に頭を突っ込み口惜しさに臍を噛んでも後の祭りの猫同心。

振り仰ぐ月は満月を過ぎてゆるりゆるりと痩せ始めている。爪先冷えた岡引が堪え切れずに足踏みをする足許で気の早い落ち葉がカサリと鳴り候。
磨いた十手を使えなかったと肩を落とした猫同心に、どうか十手は収めたままで結構ですから、これから寒さも厳しくなる折捕物ゴッコは今宵を最後にしませんかと嘆願し、御用提灯震わせながら肩凝りを気に病む岡引役の乳母であった。





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