ごろ太三昧

(雑種猫ごろ太の乳母日傘な日々)

2009年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年11月

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夜寒の捕物帳


今宵こそ手柄が欲しい猫同心。

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「むむむむッ?!」

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「木の字一味の新入りだな?」

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「御用ダ御用ダッッ!」

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「むん?」                  「むーん」

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「木の葉隠れの術を使いヤガッタ」

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「往生際の悪いヤツめッ!」




手柄の欲しい猫同心。夜寒に震える岡引。
大和の一味の根城のあたりに別の一味が流れ着いたと近頃町内では噂が飛び交い候。これをみすみす見逃せば磨きをかけた十手が廃ると今宵も繰り出す猫同心。
眼光鋭く光らせてそろりそろりと近づくと、慣れぬ寒さに逃げ遅れたか木の字の一味の新入りが、御用提灯に照らされて白い瓦礫に黒々と浮かび上がり候。

手柄の欲しい猫同心、すかさず御用と詰め寄るが木の字の一味は忍術使い。姿を見失った猫同心が右に左に嗅ぎ回っても瓦礫の一部になりきって隙間でぴくりとも動かぬ天晴れなその術。なんと殊勝な新入りと胸のうちでこっそり感服するは後に控えし岡引。
またも下手人逃がしたと瓦礫の間に頭を突っ込み口惜しさに臍を噛んでも後の祭りの猫同心。

振り仰ぐ月は満月を過ぎてゆるりゆるりと痩せ始めている。爪先冷えた岡引が堪え切れずに足踏みをする足許で気の早い落ち葉がカサリと鳴り候。
磨いた十手を使えなかったと肩を落とした猫同心に、どうか十手は収めたままで結構ですから、これから寒さも厳しくなる折捕物ゴッコは今宵を最後にしませんかと嘆願し、御用提灯震わせながら肩凝りを気に病む岡引役の乳母であった。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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肩凝り解消法


「イイデスか、こうやって」

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「アタマの重さを預けるんデス」

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「コレが結構」                「気持ちイイ」

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「ン?ちょっと待って」            「アレはナンダ?」

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坊ちゃん、それで続きは?

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「ンモー、後にしてくだサイ」




勝手に始め勝手に終わるが猫の講釈の仁義。
このところぐっと冷え込んだお陰で肩凝りが酷いとこぼすのを聞いていたのか、唐突に坊ちゃんの講釈が始まる。彼曰く「アタマが重いから肩が凝る」のだそうで、まずは頭の重さを何かに託してしまえばいいのだそうだ。ふむふむなるほどと頷くと気を良くしたか坊ちゃんは朝陽を浴びて蒼に染まった庭を眺めつつ、肩凝り解消法を実演してくれる運びになった。

最近すっかり丸くなった小さな頭をカーテンに預けて牽引タイム。そうしているうち気持ちよくなり講釈のことを忘れかけたところで、大きな烏がやって来た。
お向かいの車庫の屋根の上、爪でガチャガチャタップダンスを楽しむ影法師のような烏の姿に坊ちゃんはクギ付け。乳母のことなどすっかり忘れ烏のショウに夢中である。

ヒトの頭がカーテンで牽引できるワケでなし。肩凝りなんぞは湿布を貼ってなんとかするが忘れられたことがいささかおもしろくない乳母は続きを催促することにした。
声をかけると坊ちゃんはくだらぬことで邪魔するなと今度は頭にカーテンのせて迷惑顔。
窓の外へと目をやれば恨めしいほど眩しい朝陽。烏の羽には翠の色した光の輪。
いずれアナタが化けたなら、カチコチになったこの肩を厭と言うほど揉ませてみせる。その日が来るまでナニがあっても死ぬものかと、歯軋りしながら誓った乳母なのだった。





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| 徒然猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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玉座を越えて


「ズンズン行ける気分デス!」

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「潰れ柿ヨーシ」              「自転車ヨーシ」

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「あそこの角を曲がりマス」

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「前方ヨーシ」               「上方ヨーシ」

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「楽しくなってキタ」             「ニャホッホゥ~」

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「ボクのウチが見えてキタ!」




やる気満々隊長はもちろんダッシュも忘れない。
普段上らぬ南の階段を突如勢いよく制覇した坊ちゃんは、天辺の玉座を越えた勢いのまま足取り雄雄しくずんずん歩く。散歩と謂わぬ町内治安維持パトロール。その日のコースは隊長任せが我が家のオキテ。逆らうワケにもいかぬ従者はヒヤヒヤしながらついてゆく。
道端にある物体を残さず忘れず点検しつつ先へ先へと突き進む勇ましき哉我が隊長。最初の角を曲がるとの聞けば従者は思わず安堵の胸をなでおろす。そこを曲がればアパートに続く下り坂。お駕籠もなしでオウチが遠のきゃ非常事態が起きたとき往生すること必至だからして、帰る方角に向かってくれりゃ備えなくとも憂いナシ。

新しい道を発見した隊長はあちらこちらで立ち止まり、ニオイや音を確かめて自分の地図に追加する。10メートルほど下ったあたりでチラリと自分の家が見えたが最後、俄然楽しくなって来てシッポをピンと立てたまま予告もせずに全力疾走。道を斜めに横切って隣の庭まで届いたら、逸る気持ちも駆け足もやっとのことで鎮まってアパート見つめて満足気。

警備範囲を拡大し意気軒昂の面持と確然たる足取りの坊ちゃんを、逞しくなったねと見守る乳母は深呼吸の間もいただけず結局息切れしっ放し。立ち止まった隊長がフェンスのニオイを堪能しているその間、猫の散歩でダッシュとは思いも寄らぬ誤算であったと朱鷺の色した夕焼け雲を肩を揺らして仰ぐのである。


昨日の記事からの続きです)




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| 散歩猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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好機は突然


「今日は行きマスよ」

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「中腹まで一息デス」

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「むふーん、スゴイ」

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「この調子で天辺まで」

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「届きマシタッ!」

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「ヨーシ、やったぞ!」




実は玉座はもうひとつあったのだ。
2ヶ月かけて制覇した西に向かう長い長い階段の天辺は坊ちゃんにとっては憧れの玉座。王様らしい振る舞いはついぞせぬまま近衛連隊長となったが、すっかり慣れた最近は天辺の国境越えたその向こうをお忍びで散策するほどなのである。
しかし階段玉座はもうひとつ。90度回して複写したように南に向かって聳えているのである。

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この南の玉座は乳母の実家へお駕籠に乗って通う道。制覇するならこちらが先と踏んでいたのにどういう理由か坊ちゃんはなかなか足を運ぼうとしなかった。
ところが何を思ったかふもとで景気づけに転がりまわった後、躊躇いもせず彼は上り始めたのである。曰く「好機は突然やってくる」のだそうで、中腹でも一度ゴロンと転がって余裕を見せつけシッポを立てて天辺へ。振り向いて感慨に耽ることもなく、そのまま歩き出すのであった。
拍子抜けしつつも褒め称えながらついてゆく乳母の呼吸は今日も整わぬままである。



(坊ちゃんはどこへ向かうのか・・・明日に続く




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| 散歩猫 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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道草喰う秋


「この草の味どうダロ?」

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「ふむふむ」                「イケマス」


「それじゃガブッと!」


「ガブガブッと・・・」


「今気づきマシタがコレ」


「葉っぱじゃないような?」




道草喰わせたら日本一のグルメのはずだが。
散歩を始めてからというもの台所の猫草を食べなくなった坊ちゃんは、もっぱら路地モノばかり召し上がる。お陽さまと風雨に存分に晒されて育った逞しい路傍の草の味はまた格別なのだと彼は言い、ゴハンに混じる肉の塊は「噛み切れマセン」と残すクセして見るからに硬そうな葉をガシガシと喰いちぎるのだから、ホントはヤギではないのかと疑われても文句は言えまい。

朝晩めっきり冷え込んで秋も深まるこの季節、道端の草の中にも茶色い枯葉がずいぶん混じるようになってきた。坊ちゃん曰く「枯草はヒナビタワビサビの味がする」のだそうで、わざわざ茶色いところを召し上がることもしばしば。
できれば庭のプランターの青い草を召し上がってはいただけないかと言いかけて、あれ以来プランターには草が生えぬままだったことを思い出したのであった。

ところで今日の道草は芝草系とお見受けしたが、イケルイケルと言いながら齧っていたのは花穂の部分。思う存分齧っておいて葉っぱじゃなかったと気づくあたり、猫草グルメを気取るには百年早いと思ったが、いっぱしの批評家面した坊ちゃんのため口をつぐんだ乳母である。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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噛んだら勝利


「むむむむっ?!」

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「噛んでヤル!」                「スカッ」   


「むぐぐぐぅ~」

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「もう一度ダ!」                 「スカッ」   

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「むきぃーッ!」                「ガブッ」   


「ふふん、ボクの勝ちデスッ!」




口はお食事ではなくお遊戯のためにこそある。
それが坊ちゃんの信条。彼は獲物に口で立ち向かうタイプなのだ。お刺身を喰いちぎれぬ役立たずの口はこういうときにこそ役立つのだそうで、遊び始めに繰り出していた猫パンチやらアタックやらがいつの間にやらガブガブ攻撃に変わるのである。
それがどんな遊びも最後にはパン喰い競争と化してしまう所以なのである。

しかし喰いつこうとしても喰いつこうとしても空振りばかりのその口、ここでも結局役に立たないのではなかろうかと案じていた矢先、見事がっぷり喰いついた。
パン喰い競争であればパンを咥えてゴールまで走るはずが、喰いついてしまえば得意満面で一旦終結するこの遊び。なんだか猫と遊んでいる気がしない乳母である。

外は冷たい晩秋の雨。風雨の届かぬ暖かな部屋でしとしと言う音聴きながら、黄色な色したミカンネットで歯磨きあそばせ、お坊ちゃん。





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| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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稚鰤召しませ


「むーん!お刺身ダ!」

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「うまうまっ、うまうまっ」

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じゃ、丸ごといってみようか

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「いけそうな気がシマス!」

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オッ?!いくか?いくか?

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「・・・エート」                「無理デシタ」




やんごとなきお坊ちゃんはこれだから。
刺身と見るや台所に駆けつけ定位置で待機する坊ちゃん。それじゃお夜食はお刺身で、と半切れを小さく刻んでお皿にのせるとウマイウマイと平らげてこれじゃ足らぬと待っている。
アナタも猛獣ならば自分で食べてごらん、と残り半切れをそのままお皿にのせてみりゃヤル気満々で挑む坊ちゃん。皿に置かれたお刺身を一心に舐める音がテチテチテチテチと平和な食卓にこだまする。ついにその牙剥き出して喰いちぎるかと固唾を飲んで見守ったのに、刻んでなければ口に入らぬと座り直して澄まし顔。

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ところでこのお刺身は稚鰤(ワラサ)である。関西地方ではメジロと呼ぶとか養殖モノならハマチと呼ぶとか諸説あるが、とにかく鰤のお子様。釣りたての獲れ獲れのピチピチをもらったから、と大家さんがわざわざ魚屋でさばいてもらったのを分けてくれたのだ。
プリプリとして脂もサッパリ。脂ののった魚が苦手な乳母もコリャご馳走だと舌鼓。

我儘言ってアパートで猫を囲わしてもらっている上何かにつけてご馳走のご相伴にあずかって、大家さんの心意気に下町長屋の人情感じて胸温まる夕餉となった。





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| 徒然猫 | 21:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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竹薮に虎猫


ええっっ?!


坊ちゃん?!


「オイラですよ」


「ふぅ~っ」


「おトイレに来たです」




竹薮に虎猫見て仰天の心臓早鐘のごとし。
お使いの帰り道、坂の途中の竹薮に薄い茶虎の猫を見た。坊ちゃんは間違いなく家で留守番しているはずなのに、慌てて買い物袋を投げ出しそうになった乳母である。先だって迷子になった話をしたばかりなのに、鍵のかかったアパートからどうかして抜け出して来たというのか?
坊ちゃん?!と呼び掛けた声に「オイラですよ」とやって来た虎猫をゴシゴシと擦った目でよくよく見れば、眠そうな目を一緒に擦ってあげたいようなお隣組の寅吉であった。

ああ、寅ちゃんだったか。いいお天気ですねと話し掛けている目の前で、おっとりした様子で用を足す彼は案外と大物。能ある鷹は爪を隠すのである。


寅ちゃんは坂道下った川縁で、近所のやさしいお婆からいつもゴハンをもらっている。お婆が通るとなぜ判るのかどこからともなく現れて、見ている方が恥ずかしくなるようなおねだり攻撃を展開するのである。お婆はカサカサ音立てて買ったばかりの猫缶を袋から出してくれるのだ。
川縁の古びて汚れたビールケースに空っぽの猫缶を見るたびに、今日も寅ちゃんはお腹一杯ゴハンを食べたのだろうとなんだか口元がゆるむのである。




*半野良の寅ちゃんは最近去勢手術を 
受けたそうで、その直後だったのかも。
寅ちゃんがここでゴハンをもらうことは 
近所のお宅で容認されているそうです。




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| 外猫・他所猫・地域猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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油断の寝顔


片手持ち上げ理由もなく


睡魔に抗っていたのだが


気づけばコックリ舟を漕ぎ


いずれしな垂れ白河夜舟


オッサン顔して漂っている




一滴の酒も飲まずして泥酔顔である。
坊ちゃんは密かにオトナのオトコに憧れているらしいのだが、オトナと言っても色々あるのだ。カワイイボクから格好良い青年、そしてダンディなオジサマへと変身してくれるならありがたいが、何もかも飛び越してこのオッサン顔。よりにもよって終電の泥酔オッサンである。

よく遊びよく食べて心おきなく眠っているのだからしてシヤワセなことに間違いはなかろうが、油断して力が抜けるとこの顔になるということは、普段はいかほどの力を入れているのだろうと案じてしまう乳母である。いや、いくらか力を入れておけばカワイイ顔になれるなら、その力加減を是非ともご教示いただきたいと内心思っているのだが。


ところで、シャンプー後の猫の身体でイチバンきれいになったと実感するのは指の間の毛なのである。毎日蒸しタオルで拭いてはいるが、指のヨゴレは取れても毛についた方は案外取れないもので段々灰色がかってくるのだ。

窓の外では風が止み葉擦れの音も静まって、今こそ俺の出番だと伊達者気取った蟋蟀が、少しばかり調子の外れたカンツォーネを繰り返し繰り返し歌っている。
パソコン机の頭の横でスヤスヤ眠る坊ちゃんのツヤツヤ輝く洗いたての指毛を見てはニンマリすることが、洗った側への褒美かもしれぬと今更気づいた乳母なのであった。





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| 眠る猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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小さな木の字


「どうもこのへんが怪しいデス」

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「コッチもやけにニオイマス」

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「わっ!上ダッ!!」

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「今の・・・小さい木の字?」

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「ココか?」                 「アソコか?」

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「やっぱりコッチ」           「むーん、アッチ?」

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「ナンデ小さくなっちゃったんダロ?」




逡巡している秋の夜の捜査官である。
アパート脇の剥き出しの排水管あたりはお湯が流れていくからか、涼しくなるとヤモリに人気のスポットである。ということは、当然坊ちゃんのお気に入りスポットでもあるワケで、散歩に出れば必ずチェックに訪れる。残された手掛かりをクンカクンカと嗅ぎ回るうち、お目当てのヤモリがふいに現れ右へ左へ体をくねらせ壁を登って消えて行った。

見たところまだ小さな小さなコドモだが、なぜかシッポが寸足らず。
さては女帝にして天才ハンターのプリン姉さんに一発お見舞いされたのか、あるいは庭で何度も対峙した悔恨の好敵手木の字の血縁か。
同じ場所から動こうとせずいつまでも壁に向かって首を捻っているのは捜査官。後ですっかり体を冷やして鼻水すすっている助手のことなどお構いなしで悩み続けるその背中。

秋の夜空のカシオペア。忍び笑いをするかのように時折チカッと瞬いて、身元不明のチビヤモリ、自称敏腕捜査官が逡巡しているそのうちに首尾良くどこかへ潜り込み、フッフッフッと不適な笑いを漏らしていたとかいないとか。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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砂上でゴロン


「ボクは昨日イイコデシタ」


「ドライヤーもガンバッタ!」


「むふーん・・・だから」


「ココの砂の上で」


「ゴローンとしてイイんデス」


「ヘンなニオイを取るんデス」





*またもやシャンプーの翌日、散歩中の路上にて ( #10/100 ) 



うへぇ~~~!参りましたっ。
散歩の途中、いつも路面に砂が浮いている場所がある。そこを通りかかったとき、やけにスリスリ甘えてくるなとデレデレしていたら、やられたのである。
シャンプーしたての残り香漂う毛皮をやおら地面に擦りつけ、あっという間に砂まみれ。

ご先祖辿れば沙漠の民であった。ついたヨゴレは砂で落とすが本式とばかり、シヤワセそうに転がりまわる坊ちゃんを、もはや止める気力などどこにもなし。
そういえば先月もやられたのだと、転げ続ける坊ちゃんの砂のまぶさるふわふわ毛皮を指でつついてザラザラ感を楽しんで、気を紛らわす乳母である。




という生き物は、気分がいいとゴロンゴロン実によく転がる
その転がりっぷりを100回分集めてみたら、何らかの法則が 
みつかるんじゃないか?という、いい加減かつ無計画な試み、

それがこのゴロン百景』である。




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| ゴロン百景 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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ドライヤー解禁


はい、シャンプー終了! がんばったね

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「やっと終わッタ~!」

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しかし、次なる試練が彼を待っていた

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それは恐怖のドライヤーである

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「ボク、まだガンバってマス」

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「・・・モンプチ大盛りでお願いシマス」




望まれなくともやらねばならぬこともある。
昨日‘坊ちゃんの望むことにトコトンつき合う’と豪語した乳母であるが、勿論彼の望まぬことをトコトンやらねばならぬときもある。月に一度のシャンプーもそのひとつなのである。
しかも、坊ちゃんがシャンプーよりもなお嫌うドライヤーもこれからの季節は必須。
涼しくなるにつれ濡れるのを厭がるようになる坊ちゃんはシャンプーの間じゅう重低音で唸り続けながらも、なんとか最後まで頑張った。開放されてコレでお終いと勢いづいて浴槽を飛び出したが、待ち構えていた連れ合いによる強制ドライヤーの刑が待っていたのだ。

ダッコはさせぬが逆らうことはままならぬ連れ合いに捕まってすっかり観念した坊ちゃんは、その情も容赦もない近距離でのドライヤー攻撃に辟易しつつも耐え抜いた。
どうやら身体が早く乾く方が都合がいいと思ったらしく、案外あっさり受け入れたのである。

それでも、見守る乳母を横目で睨んで「モンプチ大盛り」とせびることを彼は決して忘れはしない。いつもよりも苦労してアナタを洗い上げ、間違って自分にシャワーをぶっかけてオシリの冷たい乳母には誰がご褒美をくれるワケでなし。なんだか切ない秋の夜だったのである。





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| 徒然猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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スグに行キマス


「乳母のところに」


「急いで行かなきゃ」


「今スグ、今スグ」


「早く~!」


「ボク、来ました!」


「急いで来たよ!」




誕生日より保護した日より忘れられぬ日。
まだ散歩など知らぬ頃、お駕籠に乗せた坊ちゃんが実家の改装工事の大工さんをひどく怖がり玄関先で飛び出して、迷子になったことがある。

お駕籠についた飛び出し防止のリードにつないだハーネスをもんどりうって脱ぎ捨てて、遁走したまま戻らぬ彼を捜し歩いた3日間。夜は眠れず顔も洗わず食事を作るはおろか間に合わせで買って来たコンビニのおにぎりすら喉を通らず、仔猫を取り上げられた親猫のごとく坊ちゃんの名を呼びながらフラフラと町内を徘徊し、歩いては呼び呼んでは耳を澄ましてまた歩く。
ついにご乱心とご近所中で言われても否定できない取り乱しぶりであったのだ。

散らかって息苦しいほどの狭いアパートも、坊ちゃんがいなければまるで空っぽの箱である。今日もみつけられなかったと玄関を開けてがらんどうの部屋を見るのが辛かった。

そうして丸3日が過ぎた頃、実家の前でご近所さんとしばしの立ち話を終えてから、再び坊ちゃんの名を呼んで歩き出すこと十数歩。どこかから小さな小さな鳴き声が微かに聞こえたように思えて坂の途中で立ち止まる。も一度名前を呼んでみると、今度ははっきり大きな声で堰を切ったように鳴き始める。坂の途中の家の脇、通りからの落差2メートル。家と家との谷間で声をあげているのは紛う方なき大事な大事な坊ちゃんである。

091019-7.jpg谷間に飛び降り覗いてみると、積み重ねられた廃材の山から声がする。縦半分に割られた塩ビパイプの半月型の暗い隙間に真っ黒な目でこちらを見ている坊ちゃんの姿があった。大きな声で鳴きながら、しゃがんだ膝に飛び込んで来た猫を離さぬようにしっかり抱き止め中年オンナはオイオイと大声あげて泣いたのである。
暗くなり始めた空の西の端には夕焼けの名残がまだ少し。
地平線の下で燻っている太陽に背中を向けて、アパートまでは150メートル。首から下げたお駕籠の中でニャウーニャウーと大音量で坊ちゃんは鳴き続けていた。彼の確かな体温を自分のお腹に感じつつ、オイオイ泣きつつ家路を急いだ乳母だった。
それが去年の今日こと。誕生日より保護した日より、この日は忘れえぬ日となった。

間が悪く遁走が先代猫の命日と重なって1度は10月を呪ったが、涙と希望を手土産に坊ちゃんは我が家に戻って来てくれた。
それは彼との2度目の出会いである。帰る家と決めて来てくれたのだ。

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あの時乳母は決めたのだ。2度と坊ちゃんを迷子にさせぬと。そして坊ちゃんの望みにはトコトンつき合おうと。まさかその望みが散歩とは皮肉な話ではあるのだが。

普段は滅多に鳴き声立てぬ坊ちゃんは目でモノ語る無口なオトコ。よくぞあの時鳴いてくれたと思い出す度考える。自分で産んでいないからワタシは乳母なのだと言い続けて久しいが、頼りなくとも坊ちゃんは母と慕ってくれている。
散歩の途中で離れると、ホントは走って来たいのに連れ合いにジャマされて文句まで言いながら口を尖らせ追ってくるのも、母と慕ってのことなのであろう。
今日という日をこうして一緒に過ごせれば、満ち足りたキミの寝顔を見られれば、それで乳母はシヤワセなのだ。もしも坊ちゃんが鳴いたならどんな微けき声であろうと、猫の母はすぐにも駆けつける所存なのである。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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大入道とシッポ


「今、大入道がボクに」


「オイデって言ッタ!」


坊ちゃん、そのシッポ・・・


「ああ、ビックリデス!」


「むむむむむ・・・」


「もう来ないデスね?」




お隣の爺を大入道と呼ぶのやめてください。
恰幅がよく元気満々のお隣の爺は、たしかに大きな声と大きな目玉。さては達磨か大入道かといった出で立ちなのである。過去に爺から「オバチャン」と呼ばれ「ジーサンのアンタから見たらワタシャお嬢さんじゃ!」と内心口惜しく思った乳母ではあるが、そうは言っても面と向かって大入道と呼べるはずもなし。

その大入道だが大層腕の立つ庭師である。庭木はいつもキチンと刈り込まれ枯れた葉はきれいに取り払われ、温室ではサボテンやランがシヤワセそうに鎮座する。夏の間は週に一度の芝刈りを欠かさず、その芝生にやって来るムクドリ目当てにいつも庭先をのぞかせてもらっている坊ちゃんなのだ。最近ではフェンスのニオイまでお気に入りのクセして、庭の主の爺がどうにも苦手。爺の方は満更猫が嫌いでもないと見えて、行き会うと必ず手を差し伸べて声をかけてくれるのだが、如何せん声が大きくて、毎回坊ちゃんのシッポをイヌと出くわしたときよりも見事にふくらませて楽しませてくれるのである。

シッポふくらませた坊ちゃんの横では、山芋の蔓がむかごをつけて揺れている。放っておくと庭を占拠されるので毎年遠慮も会釈もなしに引っこ抜くのだが、むかごが次々落ちるのでキリがない。
いっそ今度は抜かないでむかご御飯が炊けるほど庭中茂っていただこうかと今から思案する乳母である。
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| 庭と猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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ホトトギス感傷

 ヒトと暮らして齢を重ねると、何やら猫も処世に長けてくるらしい。
ニンゲンがすることを真似てみたり、或いはわざわざヒトを呼び付けて用事をやらせるようになり、蛇口から流れる水を飲んだり寒ければストーブ暑ければ扇風機の真ん前を陣取り、いつの間にやらこちらの文化に溶け込んで家族の顔して猫は生きている。

 お江戸の頃には「自分で戸を開けるようになったら化け猫」などと謂われていたそうであるが、先代猫のペンスケは若い頃から開けたい扉は自分の前足で開けていた。
引き戸限定ではあったがなにしろ実家は引き戸の多い家だから、廊下と居間とを隔てる戸やら風呂場の戸やら勝手に開けては行き来して、押入れの襖を開けては黴臭い茶箱の上で昼寝をし、ひいては窓という窓を開けて脱走まで図ったものであった。

彼の仕業と判るのはどの戸もどの戸も猫一匹が通れる分だけ開いたままだから。
つまり閉める方を気に病まなくて良しとするのであれば、彼は当時からかなりな化け猫に達していたというワケである。

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この調子ならいずれ、ついと二本の足で立ち上がり手拭い被って「猫じゃ猫じゃとおっしゃいますが・・・」と謡い踊るに違いないと密かに楽しみにしていたものである。

 ところがある日どこかから彼の鳴き声がする。向こう三軒両隣どころか50メートル先の曲がり角を曲がっても聞こえそうな大音量。その上どうも家の外で鳴いているようだと声の出所を探していると、縁側の雨戸の戸袋の上で大きな身体をぎゅうっとすくめて、あらん限りの大声出してペンスケ爺が鳴いている。
どうやら二階の窓からベランダに出て脱走を企てたつもりであったのが、歳を取ったか戸袋から庭に飛び降りられず行くも戻るもできなくなったらしいのだ。脚立を上って迎えに行くと普段は決して抱かれぬ猫が憮然とした顔で腕に抱かれて救出劇は終わったが、その日を境に彼は脱走を諦めてしまったようであったことが誠に不憫に感じられた。

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 それから何年かが過ぎ、十七歳になった彼は悪化した腎不全が余程しんどかったのか、化けることも忘れ呆気なく、この世の果ての大川を渡り彼の岸へと逝ってしまった。
最期にひとめ会いたいと急いで駆けて行ったのに、たった200メートル足らずの距離を彼は待っていてはくれなかった。なんと薄情な猫であろうか。

僅か何十秒に間に合わず骸となった身体に触れるとついさっきまで息が通っていた温もりだけが残されていて、もしやむっくり起き上がるのではなかろうかと何度も何度も撫でてはみたが、微かな期待と裏腹に触れるたび冷たくなってゆくばかりだった。
もはや彼ではないのだと知りながら、母とふたりで魂の抜けた猫の身体をきれいに拭いてタオルを敷いた箱に入れた。

091017-4.jpgある程の 菊抛げ入れよ 棺の中

漱石の詠んだ句がふいに胸に浮かんで雨のそぼ降る庭に出た。何か手向けの花はないかと見回したのだが、目に付くものは湿った枯草ばかりである。立枯草をかきわけてやっとみつけた花といったら暗い色してうらぶれたようなホトトギスだけであった。

赤紫の斑の入った奇妙な形の秋の花。その斑が、夏の初めに訪れて黄昏どきにキョキョキョと頓狂な声を立てる杜鵑の腹の模様に似ているとつけられた、杜鵑草という名前。
あるだけ手折って箱に入れてもなんとも侘しい手向け花。猫にはもう見えぬのだからと思う自分の気持ちまでさもしく寒かった。

 冷え込んで肩をすくめるように歩いた帰りの夜道は雨上がり。長雨が上がったことすら恨めしく、猫又になるという約束はどうしたのだ、謡も踊りも披露せぬままいなくなるとはあんまり非道いじゃないかと、まだ濡れて黒々としたアスファルトを睨みつけながら角を曲がると明るいものが目に飛び込んで来た。
雨雲切れて晴れ渡った空から、困惑したような笑顔で十六夜の満月がこちらをみつめている。澄んだ空気を渡って来るその光は真っ直ぐで息を飲むほど美しかった。
ペンスケがその生涯を閉じたのは枯草ばかりで花もない侘しい季節ではなかったのだ。夏の間に青々と茂り花も実もつけ今年の務めを終えた命が、また来る春への希望に満ち満ちて静かに眠りにつく季節なのだ。空を仰げば黄金の月も満足そうに満ちている。
もっとよく見ようと瞼を擦ると滲んで歪んでいたその形が光り輝く見事な丸い盆になり、腫れて熱を持った瞼にひんやり静かに沁み込んだ。

晩秋の和らかく冷たき月の光は窓辺に置かれた猫の骸の上にも注いでいたのであろう。病で思うように動かなくなった重たい身体を抜け出して、金色の光に導かれ魂だけの身軽な姿で、私の未だ見ぬ彼の岸へと小躍りしながら猫は渡っていったのだ。そこはどんなところであろうか。好物だった鮪の赤身をお腹一杯食べられるであろうか。

091017-3.jpg

 ところでずいぶん経ってからホトトギスという鳥の名の別の当て字を知った時、期せずしてこみ上げて来る嗚咽を抑えるのに往生した。

当てられたその文字は『不如帰』。‘帰るに如かず’という意味を持っている。



*2005年の今日は先代猫の命日でした。




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麗しき女帝


みつめる先は


「プリン姉さん!」


「上に行こうかねぇ」

091016-4.jpg
「あァッ!」             「行っちゃった・・・」


今日はひときわ別嬪さんですね

091016-6.jpg
「それは認めるけど」          「やっぱり・・・」


「イヤなものはイヤだねぇ」




たとえご機嫌麗しくとも拒絶の姿勢は崩さない。
からりと晴れた午後である。秋の陽射しに誘われて女帝が下界へ降りて来た。図らずも訪れた逢瀬の好機に匍匐前進の坊ちゃんは、自分に都合の悪いことは普く忘れる主義である。彼の記憶格納庫には先だっての忌まわしい記憶は残っていないのだ。

せっかくの下界の散策を今日も小僧に妨害された女帝だが、運良くご機嫌麗しい。門柱の上に佇むお姿を和らかな秋の陽が包み込めば、小野小町か楊貴妃か、西へ西へと太陽を急き立てるように押してゆく時間でさえもその足を思わず止めるほどの美貌である。

気難し屋の女帝陛下の機嫌の良さに付け込めぬかと、彼女の美貌を大袈裟に褒め称えるは姑息な乳母。孤高の女帝もしばしの間満更でもない顔をしたが、すぐにこちらの浅知恵を見透かし、期待に満ちた眼差しで彼女をみつめる坊ちゃんに今日もくるりと背を向ける。
麗しき哉、難攻不落の女帝陛下。彼女に認めてもらう日はまだまだ遠い坊ちゃんである。





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| プリン | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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猫毛布猫行火


猫柄毛布かぶって


股には猫行火


見目愛らしく温かい


秋の朝寝のお伴哉




たとえ身体が痛くとも愛らしき哉温もり寝具。
夜更かしの翌日であろうとなかろうと、朝は早よから起こされる。連れ合いにもらった朝ゴハンを「食べるから見に来い」と坊ちゃんが起こしに来るのである。
開かぬ目を無理矢理こじ開けお名残惜しさにヨロメキつつも、なんとかベッドに別れを告げる。スズメを見るのだとのたまう坊ちゃんのため、朝っぱらから縁側の窓は全開。白き朝陽もスズメの声も、カリカリと小気味良い音の猫の朝餉も、寝惚け眼で夢か現か区別がつかぬ。

2時間ばかり付き合ってすっかり部屋も冷えた頃、忍耐の限界を超えた乳母はたまらず毛布にもぐり込む。近頃めっきり冷えるので2枚重ねの毛布の中でモゾモゾ態勢も整わぬうち、ちゃっかり猫がやって来て股の間で丸くなる。あな有難や、毛皮のついた行火である。


被った毛布で白猫がいろんなポーズと表情で楽しそうに遊んでいる。白い猫らに囲まれてヤクルト色した坊ちゃんが健やかな寝息を立てている。真夏の生地獄が嘘のようである。
猫柄毛布に猫行火。見目愛らしく身体に温かくどんな高級寝具より寒い朝にはウレシイが、この猫行火、大股開きの無理な寝相を強要するわ寝返りを許してくれないわなので要注意。目覚めた時にはどこかしら身体が痛い乳母である。





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| 眠る猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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婉曲なる妨害


「エート・・・」


「忙しそうデス」


「むーん・・・」


「ア!コッチ見た?」


「遊びマスカ?」




イヤハヤ気が散って仕方がないのである。
戦い済んで日が暮れて、夜のしじまが訪れる。ご近所さんも寝静まり静まり返った夜の空気に耳を澄ませば、聞こえてくるのは秋の虫の音ばかりなり。
耳で風流を楽しみながら無骨なモニターと差し向かい。顔を上げれば坊ちゃんがスヤスヤ寝息をたてている。今このときこそ1日のうちイチバン集中できる時間なのだ。ココロに浮かぶよしなし事をいざ書きとめんと徒然なるままにキーを打つ。
091014-6.jpgところが語尾の結びに悩んでいると、念願のモンプチ食べてご機嫌も麗しくお休みあそばしていた坊ちゃんが、つと起き上がってノビをする。これ見よがしに頭を振ってちりんちりんと誘惑の鈴の音色を響かせる。
乳母にとっては貴重な時間。なんのそれしき負けるものかと目を合わせずに必死の思いでキーボードへとかじりつく。
しかし一枚上手の坊ちゃんはそろりそろりと目の前の棚に移動して、いかにも遠慮がちな様子でヒトの手元を覗いて見せる。抑制の効いた物言いがこのオバサンには効果的と弱冠2歳にして見事な攻略ぶり。こうなってしまってはもはや集中などできるはずもなく、「もう少し寝ていてくれればいいのに」などと呟きながらジャラシを取りに立ち上がる。

本当のところを申し上げると、坊ちゃんが目を開けたその瞬間から集中力なぞどこかへ飛んで行ってしまった乳母である。ジャラシ片手に更けてゆく秋の夜長の長いこと。





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| 甘え猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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食べ物の恨み


「きのう横綱になったのに」


「祝賀晩ゴハンが・・・」


「モンプチじゃナカッタ!」


ならば今晩モンプチにします


「ヨシ、それじゃ張り切って」


「今日もパトロール開始デス」




げに恐ろしきは食べ物の恨み。
猫相撲秋場所での勝利に酔いしれた坊ちゃんは祝宴のモンプチちゃんこを余程楽しみにしていたらしい。それなのに、うっかり忘れていつものゴハンを出してしまった乳母である。
けれど坊ちゃんも、出て来たいつものゴハンを普通の顔して普通に食べていたではないか。だからすっかり忘れて持ち越してしまったのである。まさか翌日の、しかも散歩の時間になってお咎めを受けることになろうとはついぞ思っていなかった。

げに恐ろしきは食べ物の恨み。それでは今晩お出ししましょうと動揺しつつ約束交わせば、雲行き怪しくなりかけた隊長のご機嫌も忽ち直ってこの通り。
むせ返りそうな金木犀の香りの中軽やかに道路に飛び降り、恙無くパトロールが始まった。
こうして本日も町内の安心と安全は守られる運びとなったのである。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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猫相撲秋場所


見合って見合ってェ~


ハッキヨーイ・・・


「ノコッタッッ!!」


ノコッタ、ノコッタ・・・


「猫相撲の攻め手は」


「鉤爪閂に」


「後足蹴り」


「極め噛み」


「決まり手はガブリ無双デス!」




猫相撲に土俵ナシ。転がされても負けにはならぬ。
タカタンタタン、タカタンタタンと心も逸る寄せ太鼓。からりと晴れ渡った行楽日和の秋空の下、ご近所さんが出払って広々ひらけた駐車場に現れしふたりの力士。西はごろ太錦、東は乳母の山。本日が初日で千秋楽の一番限りの猫相撲秋場所である。
塩も撒かずに始まって立合いまではよかったが、猫の力士は噛む・蹴る・引っ掻くが古式ゆかしい攻め手なのだと転がされても攻め続け、ガブリの決まり手で勝ち越した。


鮮やかにガブリ無双が決まったごろ太錦は背中とシッポをふくらませ、我こそは横綱、今宵の祝宴のご馳走はモンプチちゃんこに違いないとばかり意気揚揚と町内を凱旋したのであった。


(写真が多くてゴメンナサイ)




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| 散歩猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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柔軟体操心得


茜に染まる夕映えの中


階段イッキに駆け上がり


「ヨシ!天辺ダッ!」


「むむーん」


「ウーン・・・」


と、アキレス腱の柔軟体操




筋肉は、温めてから伸ばすのが吉。
冷えたままでは硬くて伸びないというストレッチの極意を知っているのかいないのか、茜に染まる空の下、すっかり散歩の定番コースとなった長い階段を突如イッキに駆け上がり、ほどよく温まったに違いないアキレス腱を念入りに伸ばす近衛連隊長
柔軟体操のコツを心得たりとご満悦の面持で、必死の思いでついて来た息を切らしたお附きの乳母の呼吸が整いアゴが下がるまで、じっくり筋肉を伸ばした後は、絶好調のアキレス腱で国境越えた階段上の住宅街までご遠征。
パスポートなしの不法入国だからして、腰を落として忍び足。どこかの家の玄関先で物音がしたその瞬間、脱兎の足で今来た道を駆け戻る。その逃げ足の速きこと韋駄天の如し。

今度はイッキに駆け下りた国境の階段のその下で呼吸も乱さぬ坊ちゃんよ、ゼイゼイ喘ぐお附きの乳母を、シッポを立てて真ん丸な目でそんなに不思議そうに見なさるな。
少しばかり恨めしい心持のまま頭を上げれば、階段の半ばあたりのコンクリートの裂け目から生えたススキが、お気の毒さまと言う顔で西風に揺れていたのであった。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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逃した獲物


得意になって歩いていると


「むむッ?!」


「コッチコッチ」


「早く、早く」


「ココデスッ!」




ハタハタと頼りなげに飛ぶ虫に遭遇。
しかし、この虫案外とすばしこいのである。夢中で追いかける坊ちゃんの後ろを必死の駆け足でついてゆくと真白な壁に留まった。何もまぁこんな目立つところに留まらなくてもと思ったのだが、坊ちゃんがどうしたものかと逡巡しながらフーンフーンと鼻息を吐いているうち、再び飛び立ちフラつきつつも忽然と姿を消してしまったのである。

彼女の名は『ホタルガ』真っ黒な羽の下の方に白いストライプがVの字型に入り、触覚は鳥の羽のようにフサフサで明るいうちから活動している。なかなかお洒落な出で立ちなのだが、いかんせん目立ちすぎるのでは?と思ったら、わざと目立つなりをして‘ワタシハ危険デス’という信号を出しているのだとか。成虫の蛾は触っても大丈夫だが、彼女の幼虫には要注意である。


留まっていた蛾に飛びつく根性がなかったために獲物を逃した坊ちゃんは、彼女を見失った場所でへたり込んで仏頂面。慰めるつもりの頭ナデナデが仇となった秋の午後であった。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶格納倉庫


「ン?」


「むむー」


「知ってるような」


「知らないような」


「あッ、スズメ?!」


「でも、何のニオイ?」




ニオイの記憶格納倉庫を検索中。
嵐の名残の風も止まった颱風一過の午下がり。野分に洗われた空気は澄んで、見慣れた町内がいつもより際やかに感じられる。坊ちゃんとてもそれは同じ。澄んだ空気が様々なニオイを、ありありと鼻に運んでくれるらしい。

暴れ回った雨風のお陰で今日は見所満載のパトロールとシッポを立てて歩き出すこと十数歩。彼は唐突に立ち上がり、隣のお宅の庭先のフェンスをクンカクンカと嗅ぎ出した。
なにやら知ったニオイであるらしいのだが一体何のニオイだったか判然せぬという顔で、三角頭を右に左に傾けて、記憶格納庫から答えを引き出そうと飽くこともなく嗅ぎ続ける。
ふいに飛び立ったスズメに気づいてもすぐにフェンスに向き直り、フガフガフガフガと鼻の穴を動かしてずいぶんとご執心であったが、結局答えは格納庫にあったのやらなかったのやら。
どんな魅惑のニオイかと一緒に嗅いでみた乳母であったが、感度の鈍ったナマケモノ人類の鼻では何を感じることもできなかったのであった。

ところで、坊ちゃんはこの後お駕籠に載せられワクチン打ちに病院へ。久しく嗅いでいないのに病院のニオイは検索せずとも一発でわかった様子であった。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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大雨計数係


「雨がいっぱいダ!」


「イーチ、ニィ・・・」


坊ちゃん、2の次は3ですよ


「話し掛けるから」


「数判らなくナッタ」




2までしか数えられないのに?
草木も眠る丑三つ時のことである。10年来の大物と言われた颱風はまだ紀伊半島のあたりにいたが、ひと風呂浴びて出てゆくと台所の窓辺で坊ちゃんが盛り上がっていた。
風はまだやって来ないが兆しと言うには本格的な大雨が庇の上で地団太踏んで、雨の礫で波板に孔が開くのではないかと思うほどであった。
猫のクセして音を立てる豪雨でテンションが上がる坊ちゃんは、家中の窓をハシゴしては熱心に雨粒をカウントしていたのである。それが彼の担当なのだそうである。

信憑性は定かではないが、猫は2までは数えられると聞いたことがある。だから何匹かいる仔猫を他所にやるときに、2匹を残しておきさえすれば母猫は安心しているのだと言う。つまり猫の数の概念は「1・2・・・いっぱい」ということらしいのだ。
イーチ、ニィ。イーチ、ニィと2から一向先に進めずとも指差し確認を続ける律儀な計数係の背中。声をかけると溜息混じりに手を下ろし、迷惑そうにこちらを振り向いて「数が判らなくなった」とご立腹。果たして止むまでに数え終わるかと、つい案じてしまった乳母であった。



*8日の分のオマケ記事。9日も通常通り更新します。




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| 徒然猫 | 23:50 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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危険な遊戯


「ムキィーッ!」


「捕まえた!」


「さあ来いッ!」


「むぐぐぐッ?!」




掛け声の割にはモノグサな遊び方である。
ドアノブに結びつけたゴム紐の先にはボール。ボールをつまんでホイと離すと少々不規則な動きをしながら飛んで行く。坊ちゃんが夢中で捕まえるとゴム紐が伸びて離すとまた飛んで行くので、ニンゲンにとっては非常にラクな遊びであった。小さなマットの上で転がりながら遊べるのでモノグサ猫にも大評判。一石二鳥のこの遊戯、実は大変危険なのである。
091008-5.jpg何が危険かと申し上げると坊ちゃんお気に入りのこのボールは中に鈴が仕込まれた木製なのである。
転がると音が鳴るのがウレシイか、そのまま渡してもひとり転がして遊んでくれていたのだが、いかんせんすぐに家具の下に入れてしまう。入れてしまうと「取ってくれ」と、いちいちヒトを呼びに来る。
取っても取っても呼ばれる乳母がついには面倒になってゴム紐の先に縛り付けたのが、この遊戯の始まりだった。坊ちゃんは大ヨロコビで奮闘するのだが、硬い木のボールがゴムの勢いでびゅうと飛んで来るワケだから、ひとつ間違うと大変痛い思いをすることになるのだ。
オマケに跳ね返ったボールがハリボテの合板ドアにぶつかる度にガチンゴチンと音を立て、甚だ騒々しい遊戯でもあったのである。
コレはイカンと思い直してボールを外すと、我が家に再び静寂の夜が戻って来た。
坊ちゃんのオツムにゴツンとボールが当たる心配もなくなって、撤去しても一石二鳥の遊戯であった。
ボールはいつでも遊べるように転がしてあるが、いつの間にやら飽きられて最近はとんと鈴の音を聞かぬ。

ところで背景の赤いネットは坊ちゃんのオモチャ入れ。幼き頃はこれ自体がちょっとしたジャングルジムであったのだが、今となっては彼がどれほどがんばろうともオシリを入れたら一杯になってしまうに違いない。

091008-6.jpg




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| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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猫式洗顔法


「舐めた手で、顔を洗いマス」

091007-2.jpg
「コレが猫の洗顔法デス!」

091007-2.jpg
でも坊ちゃん?よーく見てると


どうやら繰り返すうちに混乱して


洗っている時に空を舐めてますよ

091007-2.jpg
「ニャハハッ?!」




失態を可愛さで誤魔化せと教えた憶えはない。
けれども彼は経験的に知っているのだ。カワイイ顔をすれば大概のことは許されるのだと。
猫式洗顔法を教えてくれると言うので大マジメに観察させていただいたのであるが、エラソーな講義の直後に舐めない手で顔をこすりながら虚空を舐めている彼を見てしまった。
同じことを何度となく繰り返すうちにベロを出すタイミングを間違えてしまうらしいのである。
ニャハハと笑って誤魔化す坊ちゃんであるが、この後微に入り細に入り観察すること数分間、勘違いとは言えないほどの確立で彼は間違った洗顔法を披露し続けたのである。

本猫が満足であれば特に苦情を申し立てるつもりもないのだが、道理でいつも目やにが取れぬままなワケだとヘンに納得してしまった乳母である。





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| 寛ぎ猫 | 21:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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餅顔シャム顔


ハンモックから垂れている


つきたての餅のごとき顔


変えてみせましょ神業で

091006-4.jpg
ウットリするうち餅顔が


シャム猫顔に早変わり!




神の手業かマヤカシか?!
満月が連れて来た好天はたった1日で終わってしまった。再びやって来た雨が、庇の半透明の波板を心地よい音量で叩いている。ハンモックにみっちり詰まった坊ちゃんは頬っぺた垂らして黄粉餅。通りがかりに頬に触れると「もっと」と顔を押し付ける。

坊ちゃんのためならエンヤコラ。いつぞやインチキ手品師に扮したように、今日の乳母はにわか美容技師に姿を変えて、甘える猫の弛んだ頬っぺた持ち上げる。
カーテンの向こう側の雨の演奏を聴きながら優雅に喉なぞ鳴らすうち、ゴッドハンドかマヤカシか効果覿面、あんなに弛んで大きかった顔が半分だけシャム猫顔に。

あまりの効果に美容技師は吃驚。半分シャム猫半分餅顔の坊ちゃんを放ったらかして、鏡に向かって自分の顔を大急ぎで揉み始めたとか始めぬとか。


 (ところで気持ちいい時の坊ちゃんの、鼻の横に現れるこの皺が大変ツボである)





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| 甘え猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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月下の大捕物


今月今宵のこの月夜


草叢で張り込む猫同心


狙うは大和の若頭


「御用だッ!」


「ああッ!!」


「逃げ足の速い野郎ダ」





またもや下手人を取り逃がしたご同心である。
大和の一味が夜な夜なこのあたりに出没するのだと、夜警が強化されたのは先週のこと。
月も満ち機は熟し、今宵こそはと草叢にジッと目を凝らす猫のご同心。息も殺して張り込むこと四半時足らず、ついに大和の若頭が姿を現し大捕物が始まり候。
お付の岡引の「ご同心、今だ!」の声に励まされ「御用だッ!」とばかり右腕振り上げるも、百戦錬磨の若頭、ひらりとその身を翻し瞬く間に雲隠れに候。
空高く満月浮かぶ戌の刻に始まったこの大捕物。現れたのは小柄な若頭だったので小捕物に変わり、ついでに逃したワケだからして‘小捕らぬ物’になり候。


静まり返った草叢に残るは、岡引の掲げる御用提灯に照らされた悔し恨めしご同心。もしや続いて手下が現れるやも知れぬと未練未練の藪の中。日頃念入りに手入れしている自慢の十手を彼がうっかり出し忘れたことも、機転の利かぬ御用提灯は照らし出してしまい候。

しかし、それでいいのだご同心。御器噛なんぞしょっ引いて鼻高々とお白州に登場したところで、大岡裁きのお奉行様を困らせてしまうだけなのである。
食べぬものの殺生や奪取はご法度が当家の家訓。どうか今後の捕物も十手を出さずにお願いしますと御用提灯ぶら下げて頭を下げた岡引役の乳母なのであった。





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| 散歩猫 | 21:00 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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十五夜お月様


雲の切れ間に月光射せど


猫が見るのは物陰や


宙を舞う小虫の姿ばかり也


影絵遊びをするうちに


現れし満月にヒトは心奪われ


地上の満月を猫は追いかける




名月の明かりも蠢く虫を照らしてはくれぬ。
午後遅くまで降っていた雨は午睡から覚めると止んでいた。空に残った分厚い雨雲の向こう側、姿の見えぬ太陽が地平に姿を消した後、清けき風に誘われて坊ちゃん連れて外に出る。
東の空に金色の絵の具をひと刷けしたような輝く雲が目にとまり候。見つめる雲間から満月が遠慮がちにこちらを覗き候。目の合う暇もなく猫に急かされ、名月に背を向けて進み候。

拙者も猛獣の端くれ。月光浴びて血が騒ぐのだとのたまう彼は獲物求めてさまよい歩く。
見つめる先は物陰隙間、仰ぎ見るのは外灯に照らされし小虫の姿ばかり也。そんな坊ちゃんの野望とは裏腹に、手の届く獲物はなかなか姿を現さぬ。
捜し疲れて小さな階段に腰を下ろした坊ちゃんと影絵遊びをするうちに、重たい雲に穴開けて先刻の月が煌煌と姿を現した。清く嫋(たお)やかなその光に、何卒悪しきココロの洗濯をばとお願いしている最中に、休み疲れた坊ちゃんが向こうの草叢に行くのだと引き紐を引く。

お目当ては先だってのあのお方に違いない。草叢に潜む黒い虫には満月の光とて届かぬと彼は言う。そうして懐中電灯が拵えた地上の満月を追って、今夜もお務めに励むのだ。

(これで終れるワケもなし。明日はイヤ~な虫が登場するのでご用心。)




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| 散歩猫 | 21:00 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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カスバのオトコ


人目を避けて潜伏し


窓から覗く黄色な虫に


ふいに飛び掛ってヨシ


お戯れに飽きたなら


「むふーん」とポーズを決めてヨシ




ウナギの寝床のごとき箱。それがモロッコハウス。
ある時は憩いの場として、またある時は天蓋付ベッドとして、過去にも登場した野蛮な作りのこの穴開き箱、都度「モロッコ風建築です」と、頑ななまでに主張してきた乳母である。


一体ナニを根拠にモロッコなぞと言い張るのかと、モロッコのヒトがお怒りかどうかは定かではないのだが、どうか坊ちゃんの目線で一度ご覧になっていただきたい。

091003-7.jpg

いかがなものか内側からのこの眺め。どこからか乾いた風が吹いて来て、砂など舞い込んで来そうではあるまいか。作り手の脳内イメージは、ナニを隠そう遥けきカスバの街道に立ち並ぶ土と藁とでできた建物なのである。少々作りは乱暴であるが坊ちゃん好みの細長形状が功を奏して、日々ご愛顧いただいているのだ、とヘッポコ建築士は鼻高々。
モロッコハウス改め、カスバの館と呼ぼうではないか。
差し詰め坊ちゃんはカスバのオトコ。今日も館でじゃらしと戯れ、遊び疲れりゃお色気ポーズでシヤワセそうにお休みになっている。

しかし、ニホンのどこかには猫も猫飼いも垂涎マチガイナシの優良物件があるのである。それを目にしてからというもの台所の隅のカスバ館の横を通る度、己の不器用さと野蛮さを省みてうなだれずにはいられぬ乳母である。(優良物件、一見以上の価値アリ!)





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| 遊ぶ猫 | 21:00 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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